ブランドウォッチング

進化する「道の駅」はインフラのヒット商品 日本だからこそできた大発明 (3/4ページ)

秋月涼佑
秋月涼佑

 そして、トイレ。ドライブをしていて、清潔で快適なトイレがいかに助かる施設かは言わずもがなですよね。私は、往々日本の未来は、トイレ立国にありと考えている一人です。世界のどんな国よりも、衛生的で先進的な日本のトイレ事情。「道の駅」はそれぞれにメンテナンスにも工夫がこらされていて、まさに日本の良さを再認識させてくれる施設ではないでしょうか。

 地元の空気を感じさせてくれる、ありそうでなかった場

 もちろん地元の特産品や名物料理が楽しめるのも楽しみのひとつ。駅ごとに地域の特色があり、ついついいろいろと試食してみたり、お土産に買って帰りたくなります。私としては「道の駅」で働いていらっしゃる地元の方々の、ちょっとしたやり取りがその土地の空気感を感じさせてくれることが何よりうれしいところだったりします。ついつい、カフェやレストランで長居してしまうのも、楽しいがゆえというところです。

 最近では防災拠点機能やカルチャースクールなどを併設して地域振興を図る場としての機能にも注目されるなど、いつもは公共的な施設に懐疑的な筆者も、この素晴らしいコンセプトとそれを日々実現している企画や運営に関わる皆さんへの賛辞を惜しみません。

 日本人の「駅」への信頼感を生かした秀逸なネーミング

 本連載「ブランドウオッチング」の視点で言えば、何より「道の駅」というネーミングがブラボーです。私自身、初めて「道の駅」を知ったのは、旅先のどこかで予備知識なしのことだったのですが、近隣の道路標識に表示されているのを見た瞬間に、どのような施設であるか完全に理解することができました。しかも、「道」と「駅」という本来相容れない?要素を掛け合わせることで、ありきたりでないワクワクまで感じさせてくれます。

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