今日から使えるロジカルシンキング

ダブりを見つけて問題点を洗い出す コツは「かいてみる」こと (2/3ページ)

苅野進
苅野進

問題1の解答

(1)近隣に住んでいて車で来店する層

(2)近隣に住んでいて車で来られない層

 では2問目です。

問題2

駅前のヤマダ食堂はご飯もおかずも山盛りで美味しくてお腹がいっぱいになる定食屋としてとても人気です。ヤマダ食堂はさらにサービスを充実させようとして、食後のデザートを用意することにしました。ボリューム満点がウリなので、

  • 山盛りホットケーキ
  • 大満足の巨大パフェ

を発売しました。しかし、売れ行きはイマイチだそうです。「考えのダブり」の視点で問題点を考えてみましょう。

問題2の解説

 これは、機能が同じものを発売してしまうことで、売り上げをお互いに食い合ってしまう「カニバリ」という「考えのダブり」が発生している状態です。カニバリとは、動物の世界での「共喰い」という意味の単語「cannibalization(カニバリゼーション)」の略語で、マーケティング用語としても使われているのです。

 つまりヤマダ食堂の場合、元々メインの商材である「お腹がいっぱいになる定食」と「山盛りのホットケーキ」「巨大パフェ」の機能において「お腹がいっぱいになる」という部分がダブっているのです。そうすると顧客としては、「お腹がいっぱいになる」ものを2つも続けて注文することを避けてしまいます。

 これは、「お腹がいっぱいになる」という、まさに物理的に同時購入が難しくなっている状況ですが、機械製品やサービスなどにおいて、機能がダブり過ぎていて、顧客が消化不良を恐れて逃げてしまうという状態は少なくありません。同じ企業内であるならば、それぞれの開発者がサービス精神で機能をどんどん付加してしまっている状況を冷静に整理しておくことが重要です。

 実は「カニバリ」状態の商品ラインナップを意識的に作り出すという戦略も存在します。たとえばトヨタ自動車など自動車会社はほぼ同じ性能の車が何種類か用意されていることがあります。これは、「同じ機能だけれどデザインが違う」などという戦略で対抗してくるライバル企業が付け入る隙を自ら埋めてしまうという主旨なのです。

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