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「“まな板に載った”のは19年前」 化学賞受賞・吉野彰さんインタビュー (1/3ページ)

 リチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞の受賞が決まった吉野彰さん(71)が10日未明、産経新聞の取材に応じた。喜びの声や今後の抱負に加え、根っからの阪神ファンであることも明かした。主な一問一答は次の通り。

 --気楽にお願いします

 「まだ実感は湧かないなあ(笑)」

 --改めて今のお気持ちは

 「やはりストックホルムは偉い。受賞理由をいろいろ言っていたが、『世界を変えた』ということなのだが、『今のモバイルIT社会を生み出した』『世界を変えた』と。ただ、それだけだったら、たぶんノーベル賞をもらえていなかったと思う。次に、今まさに電気自動車とか、そういうところで応用が始まって、これは直に地球環境問題になる。彼らは地球環境問題をものすごく重視するので、その2つはさすがストックホルムだなと思った」

 --米テキサス大のグッドイナフさんと一緒に受賞できたことについては

 「もちろん私とグッドイナフは親密にしていて、彼は明らかに今のリチウムイオン電池の正極を世界で最初に見つけた人。そういうこともあって、テキサス大に何度も何度も訪問したりして。彼は彼で『俺の見つけた正極を、お前がリチウムイオン電池にしてくれたからうれしい』と言っている」

 --受賞決定後、話はしたか

 「いや」

 --話をするとしたら、どういう言葉をかけるか

 「ワオー(笑)。彼はお年だし、ちょっと前から足が悪い。一人であまり動けない。今度の(授賞式で)ストックホルムはたぶん来られるとは思うが」

 --もし電話で声をかけるとしたら

 「たぶん向こうが『ヨシノ、コングラッチュレーション(おめでとう)、コングラッチュレーション』と言うだろうから、『ユー、トゥー(あなたも)』でいいのではないか」

 --グッドイナフさんはどんな人か

 「彼は典型的な固体物理の出身。まさに今の正極材は固体物理から来ている。私の場合はケミストリー(化学)から来ているから、考え方が共通する部分と全然共通しない部分がある。いろいろ話をしていて面白い。彼は理論的に『こうだから』『ああだろうから』というアプローチをするが、こちらは『実験データはこうですから』と」

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