CES 2020において、もうひとつ興味深い展示があった。日本のプランティオが提唱する、農業とソーシャルネットワークを結びつけた「アグリテインメント」だ。ユーザーはプランティオの専用アプリで、同社が運営する都市型農園を探し、スマートロックで専用キーを発行して農園に入園、野菜の世話や収穫をすることが可能だ。アプリはSNSのように機能するため、同じ農園に通う者同士でコミュニケーションを取り合い、協力して農園の野菜を育てることができる。農園といっても一般的な農園とは異なり、その様子はセンサーと通信モジュールで常時チェックされており、人工知能が水不足を通知したり、収穫期を予想したりする。なお、利用には会費が必要で、サブスクリプション形式となっている。
今年5月には、さらに都市型農園を拡大するための総合サービス「グロー」を立ち上げる。こちらは、気温・湿度、土壌水分量、土壌温度、日照を測定可能なセンサーとカメラを備えた専用デバイスを発売、同デバイスを購入すれば、個人でも自分のプランターを「農園」にし、前述の専用アプリを利用して、メンバーと協力して野菜作りができるというものだ。デバイスはまず5月に日本、追ってシンガポールと台湾、次いでアメリカ、最終的には欧州でも発売予定という。(岡真由美/5時から作家塾(R))