働き方ラボ

同僚の行動を監視するチクリ魔たち 「社内自警団」にはこう対応せよ (2/2ページ)

常見陽平
常見陽平

 もっとも、やりすぎ感はある。しかも実害は大きい。ネットで炎上するのはもちろん問題だが、炎上せず、しかも不謹慎かどうかもよくわからないものを、社内でチクられまくったり、言いふらされるのは迷惑きわまりないからだ。いや、炎上するかどうかわからない行為よりも、確実に実害を被るのである。

 行動を説明できることが大事

 さて、どうすればいいだろう。まずは、すきを見せないことである。何かのすきにつけこまれる。特にSNSの投稿や、いまは自粛モードではあるが、社内外の会合での発言には気をつけよう。今、流行のオンライン飲み会も、社内自警団が跋扈する場であることを認識しておきたい。普段の宴会同様、見られていることを意識しよう。

 さらには自分の行動を説明できることが大事だ。仮に「不要不急の外出は自粛」ということになっている中で、外で人とばったり会うとバツが悪くなってしまう。ただ、なぜそうしているかを説明できるようにしておこう。

 やや不謹慎狩りがエスカレートした場合や、過度に不愉快な想いをした場合は、上司に相談しよう。過度なSNS上での監視などは、ソーシャルハラスメントだと捉えられる可能性もある。嫌な想いをしたら、その事実を記録しておこう。

 非常識ではなく異常識

 やや上級編だが、「なぜ、この人は社内自警団になってしまったのか」と立ち止まって考えるのも手である。これは、この件に限らず、社会や会社において、苦手な人と接するためのコツだ。そうすると、少しだけ同情したり、どう接すればいいかのヒントも見えてくる。

 また、たとえ自分で納得がいかなかった部分もあるにせよ、今は誰が何を不謹慎だと捉えるのかを調べておくことは武器になる。「不謹慎狩り」とくくるのも、少し違う。現代社会は様々な常識が共存している社会だ。非常識ではなく、異常識なのである。「そうか、こう考える人がいるんだ」という認識は大切だ。

 自分の考え方に深みをもたせるためにも、社内自警団と向き合い、彼らの側の論理も理解しておこう。まあ、迷惑だなあ、暇だなあと思うのだけれども。

常見陽平(つねみ・ようへい)
常見陽平(つねみ・ようへい) 千葉商科大学国際教養学部専任講師
働き方評論家 いしかわUIターン応援団長
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。専攻は労働社会学。働き方をテーマに執筆、講演に没頭中。主な著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

【働き方ラボ】は働き方評論家の常見陽平さんが「仕事・キャリア」をテーマに、上昇志向のビジネスパーソンが今の時代を生き抜くために必要な知識やテクニックを紹介する連載コラムです。更新は原則隔週木曜日。アーカイブはこちら

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