今日から使えるロジカルシンキング

Netflix独走の立役者はオリジナル作品にあらず 死んだ在庫も売る力 (1/3ページ)

苅野進
苅野進

 第31回 Netflixをヒントに「セールス戦略」の重要性を学ぶ

 私は経営コンサルタントとしての仕事は離れていますが、現在も新規ビジネスについてのアドバイスを求められることは少なくありません。「こんな製品のニーズはあるだろうか?」「こんなサービスはウケると思いますか?」という具合です。昔も今も成功する可能性を感じないのは、「セールス」を考えていないものです。つまり「良い製品」や「今までにない製品」をつくりさえすればひとりでに売れると考えている計画のことです。

 逆に、セールスに力を入れた企業がその知見を活かした自前製品に進出するとかなりの確率で成功しています。

 読者のみなさんも「良い製品」を思いついて、新規事業提案や起業を検討されることがあるかと思います。今回は製品自体に加えて「セールス」についてのプランをしっかりと考えていただきたいと考えて今回の記事を書いています。

 「死んでいる」商品をも売り物に変えるNetflixの力

 コロナ自粛による「巣ごもり需要」でUber Eatsと並んで話題になっていたのがNetflixではないでしょうか。スマホ、パソコン、テレビで映画やオリジナル番組を月額1000円程度で好きな時に楽しめる動画配信サービスです。みなさんの周りでも韓国ドラマ「愛の不時着」などにハマったという方は一人や二人ではないはずです。

 動画配信サービスはHuluなど数多く存在します。

 観る側からすると、これらのサービスは、

・見たいと思った番組が揃っている

・サイトが面白い番組を提案してくれる

 という2点において好評を得ています。ただ、どのサービスも価格が似たり寄ったりである現状では、この2点はNetflixの売りというよりも、このビジネス の「重要購買決定要因(KBF=Key Buying Factor)」であり、「成功要因(KSF=Key Success Factor)」であると言えるでしょう。

 有料会員数において現状では独走状態のNetflixは、この2つが優れているということです。

・コンテンツを揃える仕入れの力

・コンテンツを効率的に販売する力

 ここで注目したいのは、「コンテンツを制作する力」ではありません。今でこそオリジナル作品が話題のNetflixですが、特筆すべきはその「販売する力」なのです。

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