今日から使えるロジカルシンキング

Netflix独走の立役者はオリジナル作品にあらず 死んだ在庫も売る力 (2/3ページ)

苅野進
苅野進

 Netflixは非常に高度なレコメンデーション、つまりおすすめ機能により顧客満足度を高めています。視聴の7割から8割はNetflixからのおすすめにより始まっているといいます。この高度なデータ収集・分析能力を源泉として非常に高度な「売る力」を保持しているのです。レンタルショップでは見向きもされなかったり、気づかれなかったりする商材を顧客データの分析により提案することで再び販売できるようにしているのです。

 映画などの番組の作り手の技術はもちろん大事ですし、表舞台で目立つ部分ではあるのですが、「インターネット」の世界で顧客に届ける力はもっていません。そこでNetflixがセールスを代行していると言えるのです。NetflixはレンタルショップやDVD販売という観点では「死んでいる」商品を売り物に変える力をもっています。

 「いかにして顧客に届けるか」を見落としがち

 「良い製品」のビジネスアイデアは多く目にするのですが、これらのような「バックヤード」つまり「管理部門」や「販売」といった支える部門をブラッシュアップする余地はまだまだ見落とされがちなのです。Netflixのように「販売代行」ビジネスはもちろんですが、「新製品」のアイデアをいかにして顧客に届けるのかについてまで考えておかなければ、「なんだかわからないけれど売れなかった」という事態に陥ることでしょう。HPを作成しておけば、発売日から注文が入りまくるということはないのです。

 スタジオジブリの名作として名高い「天空の城ラピュタ」は興行収入11億円ほどしかありませんが、2013年の「風立ちぬ」はその10倍以上の120億円です。1997年の「もののけ姫」で確立した「メディア戦略チーム」の力、つまりいかに「売る力」がモノを言うかということがわかりますね。

 これは規模は違うもののZOZOTOWNも似たようなビジネスです。

 「洋服を作る」のではなく、「売る」ことで、洋服を作るメーカーとの協業を果たしているのです。洋服も「良い服を作る」だけでは、売ることはできません。その点で、「顧客データ」を活用した販売戦略を持ったZOZOが活躍できる部分があるのです。売ってもらえるのであれば、多くのメーカーが集まりますね。それがさらに顧客への訴求ポイントとなる好循環になるのです。

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