最強のコミュニケーション術

HSPに「普通」を強要する残酷さ 自分も損をしない衡平な接し方 (3/3ページ)

藤田尚弓
藤田尚弓

 ▼ボーっとしているように見える

 普通の人では考えが及ばないところまで考慮してしまうため、結論を出すまでに時間がかかってしまうことが想定されます。様々なケースを想像している姿は、ボーっとしているように見えるかも知れませんし、優柔不断と判断したくなるかも知れません。

【NGな対応1】

「なんで結論を出すのに、そんなに時間がかかるの?」と批判する

【NGな対応2】

「ゆっくり休みながらやって」と伝え、えこひいきする

【OKな対応】

普通の人では気づかない点まで考慮してくれている可能性を考えて見守る。考えがまとまったようだと感じたら「なにか気づいたことがあったら教えて」と意見を吸い上げる

 HSPに接する人も自分を責めずに

 ケース別の例で、HSPへの対応のポイントがおわかりいただけたと思います。

  • 頭ごなしに批判しない
  • …かといって特別扱いはしない
  • 特性を活かす

 とはいえ、こうした特性の違いがわかっても、どうしても気持ちがモヤモヤしてしまうこともあるでしょう。そんな場合にも、自分を責める必要はありません。HSPへの理解は、まだまだ足りないのが現状ですし、今後もそう簡単には進まないことだと思います。

 「考え込む人は優柔不断」「すぐに取り掛からない人はやる気がない」といったステレオタイプは私たちの判断に強い影響を与えます。そうではないと考えることによって、一時的に抑制することは可能です。しかし、その後にリバウンドが起きてしまうことが研究で明らかになっており、こういった私たち人間の特性は、人種差別や偏見の原因の一つと考えられています。

 HSPは5人に1人とも言われている私たちにとって身近な存在です。HSPに興味がない人も、どんなものなのか想像しにくいという人も、決めつけはなるべく避ける、公平ではなく衡平と考えるようにするといった小さな一歩でいいので、ぜひトライしてみてください。ちょっと意識を変えるだけでも救われる人は多いと思います。

藤田尚弓(ふじた・なおみ)
藤田尚弓(ふじた・なおみ) コミュニケーション研究家
株式会社アップウェブ代表取締役
企業のマニュアルやトレーニングプログラムの開発、テレビでの解説、コラム執筆など、コミュニケーション研究をベースにし幅広く活動。著書は「NOと言えないあなたの気くばり交渉術」(ダイヤモンド社)他多数。

最強のコミュニケーション術】は、コミュニケーション研究家の藤田尚弓さんが、様々なコミュニケーションの場面をテーマに、ビジネスシーンですぐに役立つ行動パターンや言い回しを心理学の理論も参考にしながらご紹介する連載コラムです。更新は原則毎月第1火曜日。アーカイブはこちら

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