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缶詰状況が思考の「起動装置」を作動させる 考えた欠片をどう保管するか (1/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 この数カ月、外出を大幅に控えざるをえなくなったが、すべてがすべて悪いことばかりではない。英語の本の日本語翻訳版のためにじっくりと腰を据えて作業に取り組むことができた。まだ校正などのプロセスがあり、これからも神経を集中させないといけないが、この数カ月の「缶詰状況」が幸いしたのは確かだ。

 また3つほど、日本の人たちとオンラインでの定期的な読書会や勉強会をスタートさせた。どれも限定したメンバーだけで行っている。

 1つはヨーロッパ史に関する本を読んでいる。毎回、各自が本の1章を1000字でまとめ、250字で今回の内容で自分にとっての発見を書く。これまで古代ギリシャ以前の社会についてあまり考えてこなかったが、キリスト教とイスラム教が誕生する前の社会のありようや考え方を知るのは思いのほか楽しい。

 2つ目はラグジュアリーの新しい意味を探ることを目的としている。従来のラグジュアリーが飽きられ限界に近付いていると思われるなかで、新しいラグジュアリーの意味をどう探っていくと良いのかを議論している。ビジネスと哲学の両方に関わってくる。

 3つ目はソーシャルイノベーションについて勉強し議論している。ソーシャルイノベーションが世界のなかで重要なキーワードになってきているが、どうすればソーシャルイノベーションのロジックを使いこなせるか、これも本を章ごとに読み疑問点などをまとめて議論している。

 こうした勉強会を実施するのは、この数カ月以前にも技術的に可能だった。しかしそういうアイデアさえ浮かんでこなかった。

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