書評

『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』青柳碧人・著

 ■昔話をミステリーで読み解く

 日本の昔話をミステリーで読み解いた『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に続くシリーズ第2弾。西洋童話の世界で起こる事件を、探偵役の赤ずきんが解決する連作短編集だ。

 ある目的を持って、旅を続ける赤ずきん。道中、シンデレラやヘンゼルとグレーテル、マッチ売りの少女など、おとぎ話でおなじみの登場人物がからんだ事件に次々と遭遇する。「あなたの犯罪計画は、どうしてそんなに杜撰(ずさん)なの?」というせりふとともに、名推理を披露する。

 お菓子の家の密室殺人事件など、童話ならではのトリックも楽しい。(双葉社、1350円+税)

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