最強のコミュニケーション術

どう伝えるのが正解? 上司の助言が的外れ、入金の遅れ、オファーの辞退 (2/2ページ)

藤田尚弓
藤田尚弓

▼ストレートに確認する

「昨日が締切りだったのですが。いつになりますか?」

 進捗管理は重要な仕事です。遅れるせいで迷惑を被ることもあります。信頼を裏切られた、軽んじられているといった気持ちから怒り感情を抱くこともあるでしょう。しかし、何らかの事情で相手は苦しんでいるかも知れません。柔らかく切り出すことで、今後の相談がしやすくなるというメリットもあります。期日をしっかり守ってもらいたいという話は、トラブルを解決してからでも遅くありません。

▼柔らかく催促する

「なんとかリカバリーしたいと思っています。今、進捗はどのあたりでしょうか」

 柔らかく切り出しても、どのように進めていくのか、最終的にいつまでに出してもらうのかについて話し合うことができます。厳しい話をしなければならないことほど、穏やかなトーンで始めるといいと覚えておきましょう。いろんなシーンで応用できます。

オファーなどを断りたい

 ついつい引き受けてしまったことで、時間やエネルギーを使ってしまうという経験は皆さんにもあると思います。成果を出さなければいけない場面で、余力が足りなくなってしまうという失敗をした人もいるのではないでしょうか。

 しかし、断るときにも配慮は必要です。断られた方は否定されたような気持ちになりがちです。依頼者や頼まれた仕事を軽んじているわけでないことが伝わるセンテンスを使ってみませんか。

▼ストレートに断る

「すみません、月末は無理なんです」

 短いセンテンスは丁寧さに欠けた印象だけでなく、とりつく島がないという印象を与えてしまうことがあります。「来月ならお手伝いできるのですが」など代替案を加える、「なんとかできないか調整してみたのですが」といった前置きをするなど、ぶっきらぼうにならないような一言を付け足したほうがいいでしょう。

 代替案を出して、また頼まれるのが嫌だという場合でも、柔らかく伝えることは可能です。

▼柔らかく断る

「他でもない鈴木さんの依頼なので何とかしたいのですが…。引き受けてしまうと逆にご迷惑をかけてしまいそうなんです。せっかく頼っていただいたのに、すみません」

 依頼は断っていますが、相手のことを軽んじているわけではないことが伝わります。今後も頼んでほしくない場合には「月末は」といった理由を話さないことがポイントです。

間違っていることをやんわりと指摘したい

 自分が正しい、相手は間違っている。このような場合、批判に聞こえるような言い方をしがちです。正しいことでも、やんわり伝えられるようにしておきましょう。厳しい指摘が必要なケースでなければ、相手に恥をかかせない、傷つけないというのも大事なことです。

▼ストレートに指摘する

「それは××ではなく、○○ですけど」

 相手の間違いを率直に伝えるフレーズですが、間違った人が恥ずかしい思いをすることもあります。自信満々に間違いを指摘する姿というのも、見ていて気持ちのいいものではありません。

▼柔らかく指摘する

「もしかして○○のことでしょうか」

 これでも間違いであること、そして正しいものが何かを伝えることができます。ほんの少しの違いですが、相手が受けるショックが違うので是非やってみてください。

いくら正しくても、主張が人を傷つけることがある

 言いにくいことを伝えるときは「仕事なのだからハッキリ言わなくては」という気持ちなになりがちです。そのため、必要以上にストレートに言い過ぎてしまう人が多いように感じます。正しさの主張が人を傷つけることがあるということ、やんわりとした言い方でも必要なことは十分に伝えられますので、ぜひ意識してみてください。

藤田尚弓(ふじた・なおみ)
藤田尚弓(ふじた・なおみ) コミュニケーション研究家
株式会社アップウェブ代表取締役
企業のマニュアルやトレーニングプログラムの開発、テレビでの解説、コラム執筆など、コミュニケーション研究をベースにし幅広く活動。著書は「NOと言えないあなたの気くばり交渉術」(ダイヤモンド社)他多数。

最強のコミュニケーション術】は、コミュニケーション研究家の藤田尚弓さんが、様々なコミュニケーションの場面をテーマに、ビジネスシーンですぐに役立つ行動パターンや言い回しを心理学の理論も参考にしながらご紹介する連載コラムです。更新は原則毎月第1火曜日。アーカイブはこちら

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