社長を目指す方程式

異動・昇進・転職…新職場で「スタートが肝心」の本当の理由 (1/2ページ)

井上和幸
井上和幸

《今回の社長を目指す法則・方程式:「確証バイアス」「予言の自己成就(自己実現)」》

 4月の新年度が近づいてきました。流通業界などでは一足先に新年度に入り、新卒社員の入社式が行われたり、組織変更や定期異動で多くの人が新しい職場に赴きます。転職される方々も、区切りの良い年度替りで前職を退職し、次の会社に入社される予定の方も多くいらっしゃいますね。

 上司の皆さんが異動や昇進、あるいは転職した際に、新たな職場やチームを掌握するのに「最初が肝心」とはよく言われることです。着任後「最初の90日」の大切さを説いたビジネス書なども色々と刊行されています。そして、これは心理学的にも実証されていることなのを、皆さんはご存知でしたでしょうか?

 人は第一印象が100パーセント?!

「今度来たA部長、どうやら相当やり手らしいよ。早速課長たちと面談して、うちの部の問題点をズバリ指摘して、対策の指示を出したって」

「新任のB課長、なんだか頼りないよね。こちらが気を使って挨拶しにいったのに、なんだか覇気なく、ボソボソ喋るんだよな」

 人は概ね、第一印象であらかたその人の印象というものが決まるものですが、この第一印象が大事だということは「確証バイアス」から納得がいきます。

 「確証バイアス」とは、自分の考えや意見を検証しようとする際に、それを支持する情報ばかりを集めてしまい、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のことを言う、認知心理学や社会心理学における用語です。

 仕事や職場を例に取れば、私たちは一度ある人を、できる人だと思ってしまうと、その人の「できる部分」にばかり目がいきます。逆にダメな人だと思うと、その人の「ダメな部分」ばかりを拾うようになるのです。

 どうでしょう、思い当たるところがありませんか? あるいは「だって、それは事実そうだしなぁ…」と思われているかもしれません。

 ひとつ確かなこととして言えることは、もちろん私たちの周りには「できる人」と「ダメな人」が存在していますが、私たちが思っているほど「ダメな人」はダメな部分ばかりではなく、「できる人」もできることばかりではないということです。

 残念ながら、私たちは「確証バイアス」という偏見に塗れているのです(苦笑)。「人は見た目が100パーセント」という漫画・ドラマがありましたが、まさに「人は第一印象が100パーセント」。であれば、上司の皆さんは、これを逆手に使わない手はないですね。「確証バイアス」をうまく使うには、最初が肝心。いや、最初だけがワンチャンなのです。

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