CAのここだけの話

「女の園」はツラい? 楽しい? 新人CAとして心掛けていた3つのこと (2/2ページ)

神原李奈
神原李奈

 挨拶なんて当たり前、と思われるかもしれません。しかし、在籍CAの人数が多く、日々初めましてのメンバーでフライトすることの多い大手の会社では、このような積み重ねが、良好な関係の構築やチームワークに繋がると思います。

2.先手必勝! 先輩よりも先に行動する

 先ほどの挨拶に関しても言えることですが、とにかく“先手必勝”だと考えていました。ブリーフィングデスクに向かうのも、いつも一番手狙い。宿泊を伴うフライトで、翌日ホテルのロビーに集合して空港に向かうときも、先輩よりも早くロビーに降りていました。

 新人には、先輩に勝るスキルはありません。しかし、やる気があるのであれば、それを行動で示すことならできます。「先輩よりも先に動く」というのは、やる気を伝えるのに効果的な方法だと思います。

 ちなみにこれは、中高生時代の部活動で身に付けたことです。わたしが所属していたのは水泳部で、学校でも一二を争う厳しい部活と言われており、部則には「先輩よりも先に行動する」というものがありました。入部した当時は「なんだそれ」と思っていましたが、社会人となった今思い返すと、その意味がわかります。

3.新人はスキルゼロ 常に素直に、前向きに取り組む

 先にもお伝えしたように、新人には先輩に勝るようなスキルはありません。仕事を覚えて慣れるまで、色々な事例にぶつかります。どんな状況でも、いつも前向きに取り組むことを心がけていました。

 当時、新人は、毎日その日の目標を先輩方に伝え、フライト後にアドバイスをいただくというルールがありました。時に厳しいことを言われることもありましたが、素直に受け止め「(アドバイスを)ありがとうございます」とお礼を伝えるようにしていました。

 いつだったか、業務のことで意見がぶつかり、年次の上の先輩に言い返してしまったクルーが、そのあと陰口を言われている場面に遭遇したことがあります。どちらの言い分も理解できましたが、うまくやっていくことを考えたとき、まずは素直に受け止めることが大切なのだと思った記憶があります。

 いかがでしたか? 女の園の実態、人によるとは思いますが、わたしにとっては「楽しい」ものでした。また、わたしが働いていた会社は体育会系寄りだったので、過去の部活動での経験が役立ちました。CA以外でも、女性の職場で働いている方の参考になれば幸いです。

青山学院大学英米文学科を卒業後、日系航空会社の客室乗務員として4年間勤務。不規則な食生活から健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。退職後、大手料理教室の講師の経験を経て、得意だったパン作りを活かし、パン教室「りなぱん~手ぶらでおうちパン教室~」を開く。それと同時に栄養士養成専門学校に通い、栄養士免許を取得。現在は、外資系航空会社で客室乗務員をしながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。

【CAのここだけの話】はAirSol(エアソル)に登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。隔週月曜日掲載。アーカイブはこちら

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