社長を目指す方程式

ビジネスパーソン“必勝”の職場心理学 主導権を握る2つのコツ (1/3ページ)

井上和幸
井上和幸

《今回の社長を目指す法則・方程式:「心理的リアクタンス効果、ザッツ・ノット・オール技法」》

 いよいよ新年度がスタートしますね! 組織替えがあっての新しいスタート、昇進後の新しいチーム、あるいは転勤先や転職先での心機一転。

 新しい職場で上司の皆さんが好スタートを切るために大切なことは、新たな環境でご自身がリーダーとしての主導権を握ることです。今回は、心理学を使って少しだけ策士のように戦略的に主導権を握る方法をご紹介しましょう。

 「限定」が私たちの欲しい気持ちに火をつける

 主導権を握るために必勝の2つのコツがあります。

 それは、「限定」「追加提示」です。

 人は「限定**品」「あと**個だけ」「もう手に入らない」と言われることに非常に弱い生き物です。これを回避しようとすることは「心理的リアクタンス効果」と呼ばれ、自由を制限されたり奪われたりすることを回避し、自由を回復しようとする心理のことを指します。

 例えば、こんな話です。この1年、自宅に仕事場スペースを設けた方は非常に多くいらっしゃったと思います。あなたは、せっかくなら気持ち良い空間にしようと思い、仕事用のデスクと椅子を購入するべくホームセンターに出かけました。

 最初に訪れた販売コーナーに、素敵なデスク&チェアセットAがありました。「おお、なかなかいいな」と思いつつ、他にも見てみようと、一旦その場を離れて別のコーナー巡りへ。すると今度は、自分好みのデザインのデスク&チェアセットBがありました。値段はAと同じですが、Bの方が自分のセンスに合致していると思ったあなたは、内心「これで良いな」と思いつつ、もう一度先ほどのセットAを確認に行きます。するとAには<売約済>の札が貼ってあることに気づきました。途端にあなたは、無性にAが欲しくなり、店員を捕まえて「同じものを取り寄せできないの?」と聞いてみることに―。

 この状況では、横並びならAよりBの方に気持ちがあったはずなのに、Aを購入できるという自由を奪われると、それを逃したという心理がAへの渇望を掻き立てるのです。

 「先着***名様限り」「この特価は今から1時間以内だけ」は、もはや語る必要もない通販番組の王道アプローチ。分かっているのに、毎回やられてしまっている読者の方もいらっしゃるのでは? 「売り切れ間近」はときに、売り切れ間近と言われたことでお客が殺到したため、実は告知段階ではそうではなかったものが本当に売り切れ間近になった、などということが現実によく起こるわけです。(心理学の悪用は決してお薦めいたしません!)

 では上司の皆さんが、この「限定」を使うにはどのようなときが効果的でしょうか。

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