だらだらと完璧を目指してしまうタイプには
仕事の質をもう一歩上げるために、多くの時間を費やしてしまう。マイペースでそんなタイプの部下には「締め切り効果」を使ったサポートがお勧めです。
「お手すきのときに」「なるべく早めに」といった曖昧な指示の仕方はやめましょう。「金曜日の15時までに」といった具体的な締め切りを設けることでダラダラ仕事をするのを防ぐ効果があります。
締め切りを設けると、多くの人はギリギリに完成するようにスケジューリングします。余裕を持ったスケジュールは、親切のつもりかも知れませんが、抱え込みを増長させる可能性もあります。ややチャレンジングな締め切りで、集中してやってもらえるようにするとよいでしょう。このとき、他の仕事で苦しくならないようサポートするのも大切です。
声掛けの例
「この資料を○曜日の○時までに仕上げられるようやってみてもらえるかな。他の仕事で大変なものがあったら相談して」
「土日にやれば片付く」? 休息をとるのが下手なタイプには
残業すればできる。土日にやれば片付く。休みを返上して頑張ってしまうタイプの人には生産的休息をとってもらうようサポートします。長時間労働は、仕事を優先させているイメージもあり、美徳とされている職場もあるようです。しかし、このようなスタイルでは長期間健康に働き続けるのは難しいといえるでしょう。
脳をリフレッシュさせること、適度に身体を動かすこと、心身のメンテナンスを定期的にすることなどが、生産性を上げるためにも重要であるということを話してみてください。休みにくい職場の場合には、強制的に定時に帰ってもらう日を設けたり、休暇がとりやすくなるような工夫をしたり、具体的なサポートが必要になります。
声掛けの例
「せっかくの才能をフルに活かしてもらうためにも、生産的休息は必要だと思うんだよね。もう少し早く帰ってもらうためには何を手伝えばいいかな」
アラートを早めに出せない人への対処法 中間報告での一言
辛くなっているのに、周りの人に頼れない。頼まれると断れない。人に仕事を頼むのが苦手。そんなタイプの人には、こちらからの声がけが重要になります。
中間報告をしてもらうよう気をつけてマネジメントをしているという人は多いと思いますが、大事なのは進捗を聞いた後の声がけです。
- 「何か不安に思っていることはない?」
- 「困っていることはない?」
といった一言を付け加えて、辛い場合には早めに言えるような状況を作りましょう。
「自分の能力が低く評価されるのではないか」という不安が邪魔していることもありますので、早めに助けを求めることの大切さについて話すのもよいかも知れません。
ただし「困っていることはない?」という質問は、すべてのタイプの人に使える声がけではありません。現状で問題がないのに、困っていることを探して不満に感じ始める人もいます。仕事を抱え込み、周りへの協力を依頼できない人にだけ使うようにしましょう。
声掛けの例
「予定どおり進んでいるようだけど、なにか困っていることとか、手伝って欲しいことはない?」