最強のコミュニケーション術

「同調圧力」で説明しきれない 善意によるワクチンハラスメントの“正体” (3/3ページ)

藤田尚弓
藤田尚弓

相手はどっち派?「ワクチン打った?」と訊かれたときの答え方

 ワクチンを打ちたくないという人の中には「接種したか訊かれた場合に、どう回答していいかわからない」と悩む人もいるそうです。

 相手がワクチンを打つべきだと考えているのか、それとも打たないべきだと考えているかわからない場合、「ワクチン打った?」という質問にはどう答えればよいのでしょうか。もちろん相手との関係性によっては正直に答えるのもアリですが、そうでもない相手であり波風を立てたくないのであれば、以下のフレーズを使ってみてはどうでしょうか。

《お勧めフレーズ》

「打ちたいんですけどね…」

 この語尾を使うことによって「打ちたいけれど打てない」というニュアンスも伝わりますし、まだ打っていない状況に何らかの理由があるように聞こえます。「接種しないでフリーライドなんてとんでもない」と考えている人でも、この答え方であればトラブルになりにくいでしょう。

無意識なハラスメントに気をつけよう

 日常でも意見の対立はあります。新型コロナウイルスが登場してから、特に対立や分断が目につくようになりました。押しつけられたときは、嫌な気持ちになると思いますが、発言者を嫌ってしまいそうになったときには、フィルターバブルやエコーチェンバーを思い出して、誰でも陥りやすいことなのだと考えてみてください。

 もしかすると皆さんの方が親切心から「正しいことを教えてあげたい」と思うこともあると思います。そんなときには、自分が思い込みをしている可能性を思い出し、ハラスメントにならないよう気をつけてみてください。悪気なく人を不快にしてしまうという発言は思いのほか多く、自分では気づきにくいという特徴があります。正しいと信じていることも、間違いかも知れない。そんな気持ちを心のどこかで持っておくことが優しい社会を作るために必要だと感じます。

藤田尚弓(ふじた・なおみ)
藤田尚弓(ふじた・なおみ) コミュニケーション研究家
株式会社アップウェブ代表取締役
企業のマニュアルやトレーニングプログラムの開発、テレビでの解説、コラム執筆など、コミュニケーション研究をベースにし幅広く活動。著書は「NOと言えないあなたの気くばり交渉術」(ダイヤモンド社)他多数。

最強のコミュニケーション術】は、コミュニケーション研究家の藤田尚弓さんが、様々なコミュニケーションの場面をテーマに、ビジネスシーンですぐに役立つ行動パターンや言い回しを心理学の理論も参考にしながらご紹介する連載コラムです。更新は原則毎月第1火曜日。アーカイブはこちら

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