働き方

「こんなの小学生でも覚えられるよ」職場で敵を作りやすい人の“残念な3つの口癖” (2/2ページ)

 ■ネガティブな言葉は相手に届きやすい

 人を叱ったり怒ったりしているときに、相手があまりにも平気な顔をしていたり、こちらの言葉が響いていないようだと、「この人には普通に言っても効き目がないな」と思い、つい≪悪意の比喩≫というトゲを混ぜてしまいがちです。

 でも、相手は本当は最初からすごく傷ついていて、必死でそれを表情に出さないようにしていたのかもしれません。そこにさらにひどい比喩で追い打ちをかけられては、深刻なダメージを与えてしまうこともあり得ます。

 実際、なかなかパソコンの操作を覚えられなかった中年男性が、同年代の親戚から「パソコンくらい小学生でも覚えられる」と言われ、それがきっかけでアルコール依存症になってしまったという例もあります。

 言葉で思いを伝えようとしても、思っていることの半分も伝えられないものです。しかし、人はネガティブな情報に注意が向きやすいという性質を持っているため、ネガティブなインパクトだけは、10が20になって相手に伝わってしまいます。

 相手を注意したり文句を言ったりするときには、そのつもりで言葉の配慮や加減をすることが大切だと思います。

 ■AをほめるためにBを否定しない

 × AはBとは比べ物にならないね

 ◯ Aはとてもいいね

 「Aをほめたい、良さを伝えたい」と思うときに、ついやってしまいがちなのが、別のものBと比較し、Bをけなしてしまう言い方です。

 考え方や好みは人それぞれであり、当然Bが好きな人もいます。なので、こういう言い方をしてしまうとBが好きな人を傷つけてしまったり、「この人とは話が合わないな」と思われてしまう可能性もあります。

 一番の目的はAをほめることであり、Bをけなすのはそのための補強に過ぎません。それなのに、Bのことで誰かを不快にさせたり、人間関係に問題が起きてしまっては、こんなにもったいないことはありません。

 何かをほめるときには単体でほめるだけにして、「Bとは比べ物にならない」というような、ほかを否定する余計なトゲは付け足さないようにしましょう。

 「A店のランチは微妙だけど、B店はすごくおいしい」「ドラマAは面白いけど、ドラマBはつまらない」など、ちょっとした雑談のときなどについ使ってしまいがちな言い回しなので、注意が必要です。

 ■言葉のトゲを抜けば、誰も傷つかない

 このように、「損する言葉のトゲ」を抜き、「好かれる言葉」に言いかえる「言いかえ力」を身につけることができれば、ちょっとした雑談や初対面の人との会話など、あらゆる場面で信頼や好感を持ってもらえる話し方ができるようになります。

 言葉のトゲがなくなれば、相手も自分も傷つかない&傷つけない、あたたかい会話を楽しめるようになれるでしょう。

 会話やコミュニケーションに悩みやストレスを感じている人は、言葉の使い方を意識してみることをおすすめします。

 

 津田 秀樹(つだ・ひでき)

 心理研究家

 筑波大学卒。『anan』や『non-no』などの雑誌の心理テスト作成、携帯公式心理サイトの主宰、心理学的映画紹介、心理マンガ(原作)、就職適性検査の対策本の執筆、ニンテンドーDSのソフトのディレクションなど多方面で活躍。著書に『迷いがなくなる心理学 人生のサンタク』(PHP研究所)、『ジーパンをはく中年は幸せになれない』(アスキー新書)など。

 

  

 西村 鋭介(にしむら・えいすけ)

 精神科医

 精神保健指定医、精神科専門医。東京大学中退、国立大学医学部卒業。現在は理論的心理学と、科学としての精神医学を統合させ、悩みに潜む心理学的背景を解析するとともに、それを病院での臨床の場に実際に応用。「心理学」と「精神医学」の二方向からのアプローチで、人の悩みの真の解決を目指し、日々活動中。携帯公式心理サイトで、「ココロコラム」と「お悩み相談」のコーナーを長年担当。

 

 (心理研究家 津田 秀樹、精神科医 西村 鋭介)(PRESIDENT Online)

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