大規模抗体検査を開始 東北大、ワクチン効果調査

    東北大の東北メディカル・メガバンク機構は15日、新型コロナウイルスの大規模な抗体検査を始めた。平成25年から宮城県在住の約12万人を対象に続けている長期健康調査の一環として、血液検査に新たな項目を追加する。検査で集まったデータを通じてワクチンの効果や抗体の持続性を探る。

    プライバシーを確保した上で、対象者の新型コロナウイルスの罹患(りかん)歴やワクチンの接種時期を確認し、抗体検査の結果と照合する。まずは接種が進む成人から検査を進める方針。

    同機構の栗山進一コホート事業部長は「幅広い年代のデータを分析し、感染しやすい人や重症化しやすい人の特徴を把握できる。今後の第5波、第6波への備えに役立てたい」と説明している。

    健康調査は東日本大震災による心身への影響を長期的に調べるために始まった。今回の調査は令和8年3月まで。現在、宮城県の成人約9万人と子供約3万人の健康情報や遺伝情報のデータをすでに集積している。


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