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検査行い制限緩和 宣言解除にらみ政府検討 イベントなどで実証実験

政府は近く、新型コロナウイルスワクチンの2回接種が進んだ場合のイベントや飲食店などでの行動制限緩和について、検討を本格化させる。新型コロナ対策分科会では東京都などに発令している緊急事態宣言の期限である8月22日までに考え方を示す。政府は入場者全員を対象にした全数検査を組み合わせたイベントの実証実験も行う予定だ。宣言解除後、徐々に制限を緩和し、経済を軌道に乗せる出口戦略を描く。

ワクチン接種をめぐっては、少なくとも1回接種した高齢者は今月15日時点で80%に達し、2回接種した高齢者は54%に上る。国民全体で2回接種した人は20%にすぎないが、西村康稔経済再生担当相は14日の衆院内閣委員会で「接種が進んだ国では行動制限の緩和が行われている。接種が着実に進めば、8月22日頃には今のヨーロッパ各国並みに接種が進み、かなり光が見えてくる」と答弁し、制限緩和に向けた議論を急ぐ。

イベントに関し、政府はスタッフや入場者全員にPCR検査や短時間で結果が分かる抗原検査などを行った上で開催するなどの形式を模索している。宣言解除後の9月にも大規模コンサートなどで実証実験を検討している。

制限緩和の議論の際、焦点になりそうなのが、接種履歴を示す「ワクチンパスポート(証明書)」の国内での活用の是非だ。

政府はワクチンパスポートついて、今月26日から市区町村で申請の受け付けを開始するが、これは欧米などで入国時にワクチン接種の証明を求める動きがあるためで、あくまで渡航者向けだ。

経団連は、自粛などで萎縮した地域経済や業界の活性化に向け、国内でもワクチンパスポートの活用を求めている。具体的には、接種記録の提示による各種割引、国内ツアーの参加制限の緩和、イベント会場への入場制限の緩和、介護施設や医療機関での面会制限の緩和-を提言している。

ただ、政府はワクチンパスポートの国内使用には慎重で、加藤勝信官房長官は12日の記者会見で「接種の強制、接種の有無による不当な差別的取り扱いは適切ではない」との見解を示している。

そもそも、ワクチンは発症予防や重症化予防が期待されており、感染予防に関しては十分なエビデンス(科学的根拠)があるわけではない。このため、国立感染症研究所の脇田隆字所長は「ワクチンを打った人は感染予防をしなくて自由に行動してよいという時期にはまだない。接種が半分にもいかない状況で活動を広げていく時期でもない」と語っている。感染研では接種後の感染リスクに関する考え方を整理しているという。

(坂井広志、沢田大典)


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