本・書評【児童書】『てがみがきたな きしししし』網代幸介著2021.7/18 10:45謎の古い洋館に手紙を届けにきたゆうびんやさん。真っ暗な廊下を進んでいくと、たくさんの怪しげな影が「きしししし」と声を響かせる。『てがみがきたな きしししし』水没した大ホールでおぼれそうになったり、広い館内で迷ったりしながら、ついに手紙を届けると、喜んだおばけたちの宴(うたげ)が始まり…。暗くて怖いがどこかユーモラスで美しくもある洋館を、幻想的なタッチに定評ある画家が描く。一枚一枚が濃密で、画集のような味わいのある不思議な絵本。(ミシマ社・1980円)