静岡県内で11日、新型コロナウイルスの新規感染者が288人確認され、7日の236人を抜いて再び過去最多を更新した。うち大都市の浜松市が66人、静岡市が49人でともに過去最多に。県はこのペースでは今月下旬、現在の確保病床数を上回る1日600人に達し医療が機能不全に陥るとして、緊急会見を開き「命を守るため『セルフロックダウン』で、自宅からできるだけ一歩も出ず過ごしてほしい」と訴えた。また、8日から22市町に適用中の蔓延(まんえん)防止等重点措置の対象に、焼津、藤枝、磐田の3市を近く追加する方針を固めた。
「新規感染者がこの1週間で1475人。1日200人以上の発生は尋常ではない」。県下全域での急拡大を受けた緊急会見で、医師でもある県健康福祉部の後藤幹生参事は厳しい表情で危機感をあらわにした。
「このペースで増え続ければ来週は1日平均350人、2週間後には600人になる計算」とし「これでは医療が機能しなくなる」と強調。緊急事態宣言の恐れも高まっているとして、「セルフロックダウン」のボードを掲げ「自らの命と家族、友人の命を守るため、家から一歩も出ずに過ごしてほしい」と訴えた。
急増は、7月下旬以降の連休での移動の影響とみる。また「デルタ株(インド由来変異株)は今まではうつらなかった状況でもうつることがある」として、人との距離を従来以上に取ったり、対面での仕事や会話の時間をさらに減らしたりする必要があると訴えた。
直近1週間の新規感染の人口10万人当たりは11日、40・5人で初めて40人を超えた。1カ月前の7・5倍。近く蔓延防止の「措置区域」に加える3市は30人超で、国指標のステージ4(爆発的感染拡大)の目安「同25人以上」に入った。
11日正午時点の入院者は252人(重症8人)で、確保病床538床に対して、使用率は46・8%(重症用15・7%)。全20市町が措置区域となっている県東部では初めて60・0%に達した。中部は43・9%、西部39・4%。
宿泊療養施設利用者は10日夕時点で391人で、利用率53・2%。だが退去後の消毒などを考慮すると余裕はほとんどないという。
後藤参事は「現状では中等症は入院できている」と説明。しかし患者急増が続く見通しを踏まえ、回復すれば従来より早く「後方支援病院」に転院させたり、軽症の症状をさらに詳しくみて入院者を絞り込んだりするなどの対応で、病床逼迫を防ぐ考えを示した。
11日の地域別の新規感染確認はほかに沼津市28人、富士市24人、藤枝市16人、焼津・三島の両市がそれぞれ15人、清水町10人、函南町8人、磐田市7人など。
新たなクラスター(感染者集団)として、藤枝市内の学校の部活動で12人の陽性が判明。また富士市内の接待を伴う飲食店「TIARA Ⅱ(ティアラ ツー)」で14人の感染が分かった。来店者名簿がなく、県は1~7日の利用者に医療機関への連絡や、無症状なら県富士総合庁舎で行っている検査を呼び掛けた。































