杉本秀太郎さん(仏文学者)が亡くなったのは、昨年(平成27年)の5月27日のことだった。
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たまたま京都へ行ったのが祇園祭の宵山で、この祭りをわがことのように思っていた彼を偲んで、提灯(ちょうちん)飾りのある彼の家(杉本家住宅、京都市下京区、国の重要文化財)まで行った。
今では人が家の中を見にくるので、勝手が違うことだろう。そういうわたしも見に入ったのだが、聞きしに勝る伝統的な建築の家であった。現代の家に住んでいる人は、昔の仏間やお竈(くど)さんのある台所を見るのも一興であろう。
(あんの みつまさ=画家、抜粋)