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【主要118社アンケート】政府のCO2削減計画、5割が達成を不安視

産経新聞が実施した主要企業アンケート(7月29日~8月16日、118社が回答)では、政府が地球温暖化対策計画案で2030年度のエネルギー由来の二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減する目標を示したことについて、達成を「難しい」「分からない」と不安視する回答をした企業が合計で約5割に上った。技術開発や産業構造の転換などが不可欠との声も多く、実現に向け政府が取り組みを後押しする政策を打ち出せるかが鍵となりそうだ。

相次ぐ要望、高いハードル

「民間企業で対応可能な範囲は限られている」(商社)、「全ての関係者の連携が円滑に進められるかどうかは予見できない」(電機・機械)。

寄せられたコメントからは脱炭素の動きに対する企業の厳しい現状認識が浮かび上がった。

政府の計画案では、温室効果ガスの多くを占めるエネルギー由来のCO2の排出量を13年度に比べて運輸部門で38%減、産業部門で37%減とするなどど、部門ごとの削減目標が示されている。アンケートではこの目標について、38%の企業が「達成できる」と回答した一方、「難しい」が17%、「分からない」が32%に上った。

達成可能と回答した企業を含め複数社から、①民間の低炭素化投資を促進する追加対策 ②CO2排出削減の観点から最適な交通体系の構築 ③再生可能エネルギー確保に向けた政策-などを求める声があり、ハードルの高さがうかがえる。

産業構造転換に期待感

とはいえ、気候変動対策が世界で進められる中で「取り組みの遅れは(欧州連合=EUによる)国境炭素税の導入などを通じ、国際競争力の低下につながる」(金融)ため、産業界でも積極姿勢が広がる。

企業として温室効果ガスの削減目標や実行計画を策定しているかの質問には、87%が「策定している」、11%が「策定を検討している」と回答。国際機関が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に沿った情報開示に関しては、79%が「既に取り組んでいる」、16%が「取り組む方向で検討している」と答えた。

政府が30年度の温室効果ガス排出量削減目標を従来の13年度比26%減から46%減に引き上げたことには、86%が「評価する」と回答。「目標設定により、先進的な取り組みを推進する企業の優位性が向上する」(建設・不動産)などの声も寄せられ、機運の高まりが新技術開発や産業構造転換の加速につながることへの期待もうかがえた。

五輪の景気押上げ、5割「なかった」

主要企業アンケートでは、今月閉幕した東京五輪による景気押し上げ効果の有無について、5割強の企業がなかったと指摘した。大半の会場が無観客で開催されたことによる影響についても7割強が「受けていない」と回答し、東京五輪は経済面では良くも悪くも〝無風〟だったことが改めて明らかになった。

東京五輪が景気回復に効果があったかとの設問に対し「ない」は54%だった。「無観客で開催されている中では、足元の景気回復効果はない」(電機・機械)といった声や、「7月の販売台数の結果を前年対比でみてもオリンピック効果は感じない」(自動車)など冷めた見方が多い。

ただ、効果が「ある」との回答も18%あった。「開催中の国内総生産(GDP)押し上げ効果は3500億円程度」(金融)といった定量的分析に加え、「世界中の耳目を集める大会が開催されたことは景気回復の一助になる」(通信)などの評価もあった。

一方、無観客開催になったことで事業活動に影響を受けたかとの設問に対しては受けていないが72%と大多数を占め、そもそも五輪の集客効果を期待していなかったことがうかがえた。(高久清史)

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