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福島を記録する使命感 「土門拳文化賞」鈴木渉さん

山形県酒田市出身の世界的な写真家、土門拳の功績を記念した「第27回酒田市土門拳文化賞」に、埼玉県入間市在住の鈴木渉さん(68)の「福島祭祀巡礼」が決まった。30枚組の大作で、選考委員の一人、写真家の藤森武さんは「被災地の風景や心の内面を想像しながら記録した。7年間、応募を続け、執念で文化賞をもぎとった」と評した。

鈴木渉「福島祭祀巡礼」から(酒田市提供)
鈴木渉「福島祭祀巡礼」から(酒田市提供)

カメラ歴43年。アマチュア写真家の鈴木さんは、東日本大震災の2年後から福島県の浜通り(県東部の沿岸部)に浸透する祭りに引かれ、夢中でシャッターを押してきた。

「神社の社が巨大津波に流され、何も残っていない故郷に祭りの時期になると地元の人たちが集まり、踊りを奉納する。震災前、写真は自分を表現する手段だったが、福島の原発事故をきっかけに写真を撮る姿勢が一変した」

「福島を記録する」。使命感のような感情が突き動かした。通算140回以上、入間市から3時間以上かけて車を走らせた。「福島の人は奥ゆかしさと優しさに満ちている」と第二の故郷に思いをはせる。日本で3番目に広い福島の豊かな自然も次なる撮影のテーマという。

授賞式は9月5日、酒田市飯森山の「土門拳記念館」で行われる。

土門拳(1909-90年) 戦後を代表する写真家。リアリズム写真にこだわり、激動の昭和を記録した。主な写真集に『古寺巡礼』『筑豊のこどもたち』『ヒロシマ』など。酒田市名誉市民第1号。昭和58年、故郷に「土門拳記念館」が開館した。


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