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【withコロナ時代の健康相談】第16回:コロナ禍でひそかに進行するフレイル

「最近めっきり外出が減り、久しぶりに2時間ほどデパートに出かけたら、しんどくて2、3日何もする気が起きませんでした。食欲もなく、半年で3キロ減りました。病気でしょうか」(60代女性)

「一人で過ごすことが多くなり、家族や知人に会う機会がほとんどありません。最近では電話で話すのもおっくうになって来ました。〝コロナうつ〟でしょうか?(70代男性)

フレイルとは、体力が落ち、予備能力が低下、回復力も落ちた状態のこと

デルタ株など新型コロナウイルスの変異株の流行で、東京や大阪など大都市圏を中心に繰り返し緊急事態宣言などが出されています。外出制限が私達に与えた影響を調べると、コロナ前に比べて運動量が減った人、逆に意識して増やした人などさまざまでした。その中で、日本人全体の運動量は30%程減っていました。これは世界的に見ると平均的な数字で、ロックダウンを徹底したイタリアでは50%も減少し、何もしなかったスウエーデンでは7%の減少でした。ただ諸外国ではロックダウン解除後に外出頻度は戻りましたが、日本では中高年の外出頻度は戻っていません。

外出機会が極端に減った中高年は、それほど減らなかった人に比べ、「運動ができなくなった」とか「人との会話が減った」と感じる人が3倍ほど多くなっています。実際、高齢者の身体測定をすると、半数の人で握力や脚力が低下し、体幹の筋肉量は1割ほど減り、活舌の低下も認められました。つまりフレイル(体力が落ち、予備能力が低下、回復力も落ちた状態)が進んでいました。まさに「コロナフレイル」です。

コロナ禍でのフレイルは認知力や免疫力を低下させる。予防策は三密回避と〝三活〟

世界的にも、コロナ禍で60歳以上の健康な人の約10%がプレフレイルやフレイルになったといわれます。このような状態になると運動能力が落ちるだけでなく、認知力も免疫力も低下します。コロナ禍では、メンタルストレス(抑うつ気分や不眠、食欲低下など)も高まり、それがまたフレイルになりやすくしています。

フレイルの予防には、食べ物をよく噛み十分な栄養を取ること、歩行運動などの身体活動に加え、人とのつながり(社会活動)を保つことが重要です。私も「どこでもHEPOP(健康増進のためのテレワーク体操)」などを参考に運動しています。コロナ禍で必要な新しい生活様式は、感染予防の三密回避とワクチン接種に加え、フレイル予防の消化活動と身体活動、社会活動の〝三活〟です。(大阪病院・西田俊朗)



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