陸上自衛隊は9日、全国の全ての部隊を参加対象とする「陸上自衛隊演習」を9月15日から11月下旬にかけて各地で展開すると発表した。陸自の全部隊参加の大規模演習は平成5年以来。沖縄県・尖閣諸島を含む南西諸島の有事を念頭に実施を決めた。
陸自によると、作戦の準備段階を重視し、部隊出動前の食料などの用意や隊員・装備品の輸送、医療、通信などを訓練項目とする。海上自衛隊と在日米軍の艦艇、航空自衛隊機も入り、輸送を支援。民間のトラックやフェリー、鉄道も活用する。
演習では全国の参加部隊のうち、三つの師団・旅団が九州の演習場に向けて移動する予定だ。長距離移動する隊員は新型コロナウイルス感染防止のため、PCR検査や行動履歴の把握などを徹底する。