【北京=三塚聖平】中国国営新華社通信によると、来年2月4日に開幕する北京冬季五輪の聖火が20日、北京に到着した。北京冬季五輪の組織委員会は同日、国内で行われる聖火リレーについて従来と比べて規模を縮小して行うと表明。新型コロナウイルス対策のためで、厳戒態勢で五輪本番を迎えるとみられる。
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聖火は北京の五輪タワーで公開し、国内の一部都市での展示も予定する。通常の聖火リレーは、開幕直前の来年2月2日から4日に北京と、スキーのジャンプ競技などが行われる河北省張家口(ちょうかこう)のみで実施する。2008年の北京夏季五輪に際しては中国各地で聖火リレーを行っている。
習近平政権は、冬季五輪を盛り上げて求心力向上につなげる考えとみられるが、感染拡大を徹底的に押さえ込む「ゼロコロナ」を掲げているためコロナ対策を優先させた形だ。
聖火は、古代五輪の舞台だったギリシャで18日に採火された。ロイター通信によると、採火式に中国の人権侵害を批判する活動家が五輪ボイコットを呼びかけて侵入する騒ぎがあった。人権問題を理由としたボイコット論が米国などで浮上するが、中国は「スポーツの政治問題化」(外務省報道官)と反発している。