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オミクロン株に企業警戒感 出国停止検討も

南アフリカや欧州などで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」に対し、海外に進出する企業の間で警戒感が広がっている。昨年からコロナ対策に取り組んできた大半の企業はオミクロン株の確認以前から海外出張などには慎重で、大きな混乱は生じていないが、感染拡大が続けば生産活動や物流などに悪影響が出るのは避けられないからだ。

トヨタ自動車のロゴ(佐藤徳昭撮影)
トヨタ自動車のロゴ(佐藤徳昭撮影)

トヨタ自動車は東南アジアのコロナ流行や世界的な半導体不足で部品調達難に陥り、9月に年間の世界生産台数の見通しを当初から30万台減の900万台に引き下げた。オミクロン株が最初に確認された南アフリカでもカローラシリーズなどを生産。社員の出入国については「状況を注視して、日本政府の規制に準じて対応していく」という。

多くの企業はオミクロン株が確認される前から海外出張を原則禁止とするなど慎重な対応を取ってきた。キリンホールディングスも海外出張を控えており、今後の流行状況に応じて出国停止を検討する方針だ。パナソニックは「状況を注視している段階」といい、現時点での事業への影響は少ないとの見方を示す。

コロナの感染再拡大は海外の成長市場で期待される商機獲得の妨げになる恐れがある。アフリカで女性用の付け毛(ウィッグ)向けに合成繊維の売り上げが急速に伸び、平成28年4月にアフリカ西部のガーナに営業拠点を設けて事業展開の加速を図ってきたカネカは「情報収集を進めている。引き続き政府方針に基づいて安全対策を講じていく」としている。

コロナ禍で激減した訪日観光客(インバウンド)の回復にも歯止めがかかり、経済同友会の桜田謙悟代表幹事は「影響は間違いなく、それもかなりある」と話す。政府は1日、日本に到着する全ての国際線の新規予約を当面停止するよう航空各社に要請。国際貨物が好調で旅客便に搭載して運んでいる日本航空の担当者は「貨物で採算が取れていることもあり、基本的には乗客が少なくても既に予約が入っている便は運航する」と説明するが、「長引かなければいいが」と今後の影響に懸念を示す。


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