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イラク、民兵勢力の反発激化も 国会総選挙結果発表

【カイロ=佐藤貴生】イラクで11月30日、10月に行われた国会(定数329)総選挙の最終結果が発表され、イランと連携する反米の民兵組織に直属する勢力の議席大幅減が確定した。民兵組織は集計が「不正操作された」として結果を認めず、反発を強めている。イラク駐留米軍の戦闘部隊は今年末までに撤収する予定で、治安の不安定化を懸念する声も出ている。

イラク情勢の取材に応じたエジプトのフセイン・ハリディ元外相補佐官(本人提供)
イラク情勢の取材に応じたエジプトのフセイン・ハリディ元外相補佐官(本人提供)

選管の発表によると、反米・反イランのイスラム教シーア派の有力指導者サドル師の政治組織が2018年の前回選から19議席増の73議席を獲得し、最大勢力を維持。前回選で48議席と躍進した親イラン民兵組織直系の「征服連合」は17議席と低迷し、37議席を獲得したスンニ派政党に第2勢力の座を譲った。親イラン勢力の国内浸透を嫌う有権者が増えたことが一因だ。

親イラン民兵組織は議席減の観測が出て以降、首都バグダッドなどで抗議デモを展開。11月上旬、米国と一定のパイプがあるカディミ首相の住居が無人機で襲撃された事件への関与も取り沙汰されている。

今後は次期政権発足に向けた連立協議が本格化する。協議の主導権を握るサドル師は「多数派」による連立与党を目指す方針で、征服連合が与党から外れれば、さらに反発を強める可能性もある。

アラブ首長国連邦(UAE)の日刊紙ナショナルは11月25日、イラク駐留米軍の戦闘部隊が15日以内に撤収する予定だと報じた。スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の掃討を目指すイラク国軍を訓練・支援する米軍部隊は駐留を継続するが、親イラン民兵組織はイラク駐留米軍全体の撤収を要求している。

エジプトのフセイン・ハリディ元外相補佐官は電話取材に「米軍の戦闘部隊撤収で親イラン民兵やISが勢いづき、イラクの治安を乱す行動を活発化させる恐れがある」と分析した。


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