トヨタ労組、平均賃上げ額の要求廃止へ

    トヨタ自動車労働組合が令和4年春闘で、全組合員平均を基準にした賃上げ要求をやめる方向で調整していることが2日、分かった。職種や職位ごとの標準的な賃上げ要求額を示す。職種などに応じた水準を明確にして、組合員の当事者意識を高める狙いがある。要求内容は4年2月に正式決定する。

    国内大手企業の賃金体系が成果を重視したり、職種別で変えたりするなど多様化が進んでおり、最大メーカーのトヨタの労組が脱一律を鮮明にすることで、他の企業にも波及する可能性もある。

    トヨタ労組は3年春闘の要求書に、組合員平均の賃上げ要求額と生産現場の一部職種のモデル賃金水準を併記していた。

    4年は事務職や技術職を合わせた「事技職」や生産現場で働く技能職といった職種に分け、「指導職クラス」や「中堅クラス」といった職位ごとに幅広く「標準昇給額」を記載する。

    3年は、組合員平均で月9200円の賃上げを要求し、満額で妥結した。賃金を底上げするベースアップ(ベア)は非開示とした。4年も同様に開示しない方針で、具体的な要求額は今後決める。


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