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政府、オミクロン株の市中感染を警戒 医療体制急ぐ

新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」をめぐっては、市中感染に発展する可能性を否定できず、政府内で警戒感が高まっている。国内で確認された2例は入国時の検疫で確認されたが、韓国や欧州では市中感染の疑いが出ている。オミクロン株による「第6波」に備え、病床や人材の確保、保健所の機能強化など医療体制の整備がいよいよ急がれる。(今仲信博)

2日夜、東京都内で開かれた日本医師会(日医)と全国知事会によるオンラインでの意見交換会。日医の中川俊男会長は「国の方針を実効性をもって推進していくためには、行政と医師会との強固な連携が必要だ」と強調した。出席した知事は「医療負荷を軽減する体制づくりを進めたい」などと決意を語った。

今夏の第5波では、病床使用率が50~60%にもかかわらず、入院が困難な患者が多数出るなど、確保病床数と実際の入院患者数の乖離が生じ、自宅療養中に死亡するケースも相次いだ。

背景には都道府県と医療機関とのコミュニケーション不足により、確保したはずの病床が稼働しなかったことがある。今回の意見交換会は第5波の反省を踏まえて開催されたといえる。

政府は今夏のピーク時より約3割増の約3万7千人が入院できる病床の確保を予定するが、十分な医療人材が確保できるのかなど実効性に不安を残している。

オミクロン株の市中感染は国内では確認されていないが、国際医療福祉大の和田耕治教授(公衆衛生学)は「感染はすでに国境を越えている。『(市中感染は)あるかもしれない』と考え、体制整備を進めるべきだ」と警鐘を鳴らす。

一方、オミクロン株の症状は軽症が多く報告されている。国内で感染が広がれば、自宅療養や宿泊療養の患者が続出する可能性は高い。その場合、感染経路の調査に加え、患者の健康観察を行う保健所の負担は増える。各自治体は保健所の逼迫回避に向け、対策を確立させておく必要がある。

ワクチンに関しては3回目の追加接種の間隔を「原則8カ月以上」からの前倒しを求める声が日医や自治体などから上がるが、米ファイザー製の供給が追い付かなくなる可能性がある。米モデルナ製は3回目接種の薬事承認が下りていない。オミクロン株へのワクチン効果は判然としておらず、同株の特性は解明されていないが、悠長に構えていられない現実がある。


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