【ソウル=桜井紀雄】韓国大統領府は3日、中国外交トップの楊潔篪(よう・けつち)共産党政治局員が2日に中国・天津で韓国の徐薫(ソ・フン)国家安保室長と会談した際、朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言の実現に支持を表明したと発表した。楊氏は「宣言が朝鮮半島の平和と安定を増進させるのに寄与すると考えている」と述べたという。
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韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、滞った北朝鮮との対話の打開策として宣言の実現を目指している。米中対立が深まる中、南北関係改善への協力を強調することで韓国を取り込む狙いとみられる。対北交渉での影響力を維持する思惑もありそうだ。
一方、中国は外務省ホームページで、徐氏が来年2月の北京冬季五輪の成功に向けて支持を表明したと伝えた。中国は人権問題を理由に米欧で広がる外交的五輪ボイコットの動きに神経をとがらせている。終戦宣言には言及しなかった。