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【地方に勝機】外国人人材育て海外進出 栃木・奥日光のドライブイン

「世界に貢献できる外国人人材を育成しよう」と、新型コロナウイルス禍の中、積極的に高度な知識を持つ外国人を採用している会社が栃木県日光市にある。奥日光でドライブインを運営する三本松茶屋だ。自社が製造したクラフトビールの海外輸出や社史編纂(へんさん)を担当することを通じ、外国人のキャリア育成と事業のグローバル化を同時に進めようとしている。

今春採用した外国人社員と談笑する鶴巻康文さん(右)=栃木県日光市(鈴木正行撮影)
今春採用した外国人社員と談笑する鶴巻康文さん(右)=栃木県日光市(鈴木正行撮影)

若手採用難しく

同社は、明治4年に創設され、奥日光で最も古い歴史を持つ。土産物店や食堂のほか、クラフトビールの製造・販売、エコツアーなどのインバウンド事業も手がけている。

新型コロナ禍による国の緊急事態宣言を受けて休業に追い込まれた令和2年4月、あえて外国人の採用枠拡大を決意した。インターンシップ実施に加え、オンラインによるマレーシアやインドネシア、ベトナムの学生との交流会に参加したほか、高度外国人の採用、育成、定着を専門の相談員が助言する日本貿易振興機構(ジェトロ)の支援制度を受けた。

2年度は5回の就職説明会に参加し、16カ国、計224人が採用選考にエントリー。今年4月から、中国とインドネシア出身の女性2人が国内で勤務し、台湾の女性1人が現地で働くことになった。このときの採用活動を通じ、留学生を受け入れている国内の大学との協力関係が築けたこともあり、来春の採用も順調に進んだという。

新型コロナ禍による景気悪化局面でも外国人採用に踏み切ったのは、日本の若手人材の採用がますます難しくなると判断したからだ。

「共生」目指し

同社は10年前、中国・浙江省にある浙江工商大学から留学生をインターンシップとして受け入れた。鶴巻康文専務は「若い外国人の高い語学力や学びへの意欲にひかれた」と振り返る。

4年前、フィリピン国籍の女性を正式採用した。ただ、この女性は1年余りで辞めてしまい、鶴巻さんは「外国人が望むキャリア形成とマッチングしないとうまくいかない」との思いを強くした。

その後、同社は平成30年にクラフトビールの製造・販売事業に乗り出した。鶴巻さんは「既存の枠にとらわれない商品を目指す」として醸造未経験者を探し、30代前半の韓国籍の男性と出会った。男性は韓国の大学で食品工学を学び、クラフトビールを作りたいと夢見て来日したこともあって、両者の思いが一致した。


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