地方に勝機

    外国人人材育て海外進出 栃木・奥日光のドライブイン

    残念ながら日韓関係の悪化で男性は2年後に帰国したが、完成させた「日光 ベルジャンブロンド」は、令和2年度の国内外のビールコンテストにおいて初出品初受賞を果たした。

    今春採用した外国人社員と談笑する鶴巻康文さん(右)=栃木県日光市(鈴木正行撮影)
    今春採用した外国人社員と談笑する鶴巻康文さん(右)=栃木県日光市(鈴木正行撮影)

    今春入社の女性社員は、1年をかけて行う社史編纂と今年7月から始めたクラフトビールの香港輸出における貿易事務を担当している。鶴巻さんは「(当社は)100年を超える歴史、文化、しがらみがある。社史を作るうえで、先入観のない、まったく違う観点から振り返ってもらいたい」と狙いを明かす。

    同社が外国人人材を活用する目的は「共生」。今は、何が大切か、不要なのかのルールづくりをしている途中だ。日本人社員と外国人社員が一緒に社史を作るなかで、一番大切なものを見つけてもらいたいと考えている。

    起業支援も

    日本企業が外国人採用で陥りがちなミスマッチを防ぐため、同社が最も力を入れているのはキャリアプランだ。

    外国人との面接では「どのようなキャリア、技術が身につくか」と質問されることが多い。同社では、10年かけてキャリアにふさわしい研修や仕事、役職を与えて起業を支援する明確なプランを提案し、起業の意欲のある人を優先的に採用する。

    鶴巻さんは「将来、母国などに戻って起業した人と連携してビジネスをするだけでなく、現地で日本語や日本の文化を伝える人材を送り出したい」と話している。(鈴木正行)


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