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賃上げ税制でアメとムチ 4年度税制改正大綱

自民、公明両党の税制調査会は8日、東京都内で協議会を開き、令和4年度税制改正大綱案を了承した。岸田文雄首相就任後で初の税制改正は、従業員の給与引き上げに積極的な企業を優遇する「賃上げ税制」の強化に重点を置き、法人税の負担軽減という「アメ」だけでなく、逆に消極的な企業は冷遇するという「ムチ」の施策も盛り込んだ。大綱は10日正式決定する。

与党税制協議会の冒頭であいさつする自民党の宮沢洋一税調会長=8日、東京都千代田区(鬼丸明士撮影)
与党税制協議会の冒頭であいさつする自民党の宮沢洋一税調会長=8日、東京都千代田区(鬼丸明士撮影)

会合後、自民党の宮沢洋一税調会長は記者団の取材に「(賃上げには)企業の付加価値を上げる努力を後押しする税制が柱となる」と述べ、引き続き法人税改革に取り組む方針を強調した。公明党の西田実仁(まこと)税調会長は「成長と分配への道筋ができた税制だと思う」と4年度改正を評価した。

賃上げ税制の強化では、法人税額から差し引ける控除(減税)率の最大値を大企業では20%から30%に引き上げ、継続雇用する従業員の賞与などを含む給与総額が前年度に比べ4%増えれば対象にする。中小企業は最大値を25%から40%に引き上げ、雇用者全体の給与総額を2・5%増やすよう求める。大企業は5年度までの2年間限定とする。

最大の控除率を受けたい場合、従業員の教育訓練費を前年度に比べて大企業は20%以上、中小は10%以上増やすことが条件となる。

一方、継続雇用者の給与総額を4年度は前年度に比べて0・5%以上、5年度は1%以上増やさなかった大企業には、研究開発などの投資額の一部を法人税額から差し引く優遇措置を受けられなくする措置も併せて設け、賃上げ税制の実効性を高めることを狙った。

また、年末に期限を迎える「住宅ローン減税」は7年の入居分まで4年間延長したが、ローン残高の1%を所得税などから差し引く現在の控除率を0・7%に引き下げる。環境性能の高い住宅には優遇措置を設けて脱炭素化を促す考えだ。

新型コロナウイルス禍で設けた軽減措置は、景気回復などを理由に一部縮小する。固定資産税の軽減措置は規定通り3年度で終わるが、商業地は本来なら前年度に比べ5%負担が増えるところを2・5%に軽減する。(西村利也)


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