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日銀短観、飲食や宿泊は大幅改善も依然低水準 遠いコロナ後

13日に発表された12月の日銀企業短期経済観測調査(短観)では、回復が遅れた大企業の非製造業で業況判断指数(DI)が新型コロナウイルス感染拡大前に次ぐ水準に戻った。9月末の緊急事態宣言解除で飲食店や宿泊業が息を吹き返したことが大きいが、コロナ禍による生活様式の変化で客足は十分に戻らない。新変異株「オミクロン株」の登場で先行き不透明感が強まり不安の声が出ている。

ハロウィーンを迎えた東京・渋谷のセンター街周辺に訪れた仮装した人ら=10月31日夜、東京都渋谷区(佐藤徳昭撮影)
ハロウィーンを迎えた東京・渋谷のセンター街周辺に訪れた仮装した人ら=10月31日夜、東京都渋谷区(佐藤徳昭撮影)

宣言解除の恩恵を受け、大企業の非製造業は主要12業種のうち9業種が改善した。最も上昇幅が大きかった「対個人サービス」では36ポイント上昇のマイナス9で、遊園地やスポーツクラブなどで客足が戻ってきた。

一方、「宿泊・飲食サービス」は昨年6月の短観で過去最低のマイナス91を記録して以降、行動制限で大幅なマイナス圏が続いた。今回は24ポイント上昇のマイナス50だが、主要12業種では下から2番目の「電気・ガス」(マイナス17)に比べても突出して低いままだ。

日本フードサービス協会によると、10月の外食売上高は前年同月比0・5%の減少にとどまった。ただ、コロナ禍前の令和元年10月と比べるとまだ6・1%減に落ち込んでおり、特に回復が遅れた居酒屋などは53・5%減と取り残されている。

協会担当者は、コロナ禍の行動変化で大人数の宴会がなくなり、二次会などで夜遅くまで飲むことも少なくなったことが影響したと指摘。さらに営業を再開した店の間では「従業員確保のための一斉に求人を出して人材の奪い合いになり、人手が足りずに再開が遅れたところもある」と話す。

ホテル、旅館の宿泊客数も低調だ。観光庁の10月の宿泊旅行統計(1次速報)は2カ月ぶりに3千万人台を回復したが、元年10月比では34・3%減。日本旅館協会は「コロナ前に約2割を占めたインバウンド(訪日外国人客)がなくなった痛手が大きい」と漏らす。

追い打ちをかけるのがオミクロン株だ。12月短観は国内感染前の回答が大半だが、3カ月後の先行き指数は原油高や「悪い円安」による輸入物価上昇で大企業の製造業が5ポイント減の13、非製造業も1ポイント減の8にとどまった。感染「第6波」で消費が落ち込めば回復は一層遠のく。明治安田総合研究所の小玉祐一フェローチーフエコノミストは「行動制限をせずに経済をうまく回すため、政府が水際対策や医療体制の整備に万全を期す必要がある」と話す。(高久清史)


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