「○○フレ」たちは感情の釣り合いがとれているのか
最近、流行りの「○○フレ」についても議論が盛り上がった。セフレ、キスフレ、ハフレ(ハグ)、ソフレ(添い寝)、カタフレ(肩を組む)など多様な「○○フレ」が存在する。人間関係の多様性、そのつながり方や深さを表す言葉である。行為と恋愛感情の切り離しとも言える。
もっともこれらは、周りから見ると恋人同士に見えてしまう。「それでも友達かもしれない」という想像力をかなり意識的に機能させない限り、多様化が進んだ現代社会においても、その行動から「恋人」を連想する人は多いに違いない。
そもそも、セフレ、キスフレ、ハフレ、ソフレ、カタフレであることを双方が同レベルで合意している場合はどれほどあるのか? これも、今回のトークイベントで盛り上がった論点の1つである。片方の思い入れが強く、もう一方との釣り合いがとれていない場合、これはたちまち配慮を欠いた「エゴ」になってしまうのだ。
友人にしろ恋人にしろ、どのように出会い、関係を維持するかが大変な時代ではある。ただ、そのつながりにおいてもエゴが存在しないかという点が問題だ。あなたのつながりは、エゴに満ちていないだろうか。
忘年会・新年会で会いたい人、年賀状をおくりたい人問題
さて、今年もそんな人間関係の中で「大切な人たち」と1年を振り返り、次の1年に弾みをつけるための会合が開かれるシーズンに入った。これを読んでいるあなたは、約束が入っているだろうか? 私は、実はコロナ前よりもアポが入っている。週に2、3回のペースで忘年会・新年会の予定を入れている。勿論それは、会いたい人がいるからだ。
もっとも、コロナがだいぶ収束したのにも関わらず、宴会はそれほど復活していないと報じられている。感染リスクはあるし、周囲の目も気になるとういことだろう。ただ、それだけでなく、そもそも外で飲むという行為自体を、皆が見直しているのではないか。そこまでして会いたいとは思わないし、ましてやお金を払って酒を飲もうとも思わないということのように思える。
さらに、外食するという行為について価値観が合うかどうかという問題もある。コロナ前はあまり可視化されていなかった問題だが、今思えば「みんなが集まって飲み食いするのが当たり前」という状況は奇跡だったとも言える。幸いなことに、私は会いたい人がいるし、彼ら彼女たちも応じてくれる。互いに会いたいと思うかどうか。これを確認したい。
年賀状を続けるか否かというのも気になるポイントだ。SNSで常時接続している時代に、郵送のコストや手間をどう考えるかももちろんだが、年賀状でつながる関係をどうみるか、考え直す時期にきているのかもしれない。
ただ、それでも私は年賀状に価値を感じる方である。年賀状のみでつながっている人も多数いるからだ。とはいえ、やめる人も増えてきており、受け取る人にとっても負担になるのではないかと不安になってしまうが。
年末年始には人間関係、そのつながりの数や距離を確認しよう。来年もよい出会い、再会がありますように。