新規国債発行３０兆円台に　令和４年度当初予算案

政府は１６日、令和４年度一般会計予算案に計上する新規国債発行額を３０兆円台とする方針を固めた。３年度当初予算の４３兆５９７０億円から大幅に減らす。新型コロナウイルス禍からの景気回復に伴う税収増を追い風に当初予算段階の発行額は２年ぶりに減少する。政府は２４日にも４年度予算案を決定する。

歳出（支出）総額は１０年連続で過去最大となる１０７兆円超とする方向で、歳入（収入）の柱である税収は、コロナ禍からの景気回復を背景に、過去最高の６５兆円程度になると見込む。

税収で賄えない４２兆円程度のうち数兆円は日銀の納付金などで構成する税外収入を充て、残る３０数兆円について、新たに国債を発行して財源を確保する。

当初予算段階の国債発行額は、３年度に新型コロナ対策の予備費５兆円を計上したことなどで１１年ぶりに増加に転じていた。政府は２年ぶりに発行額を減らすことで、経済再生と財政健全化の両立に配慮した姿勢を示す。