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「中国式選挙で香港立法会は全人代化」 倉田徹・立教大教授

20日に結果が発表された香港立法会(議会)選について、立教大の倉田徹教授に話を聞いた。

倉田徹・立教大教授
倉田徹・立教大教授

今回の香港立法会(議会)選は、投票する前から結果が分かっている、正に「中国式の選挙」だった。当選者は親中派一色となったが、誰も驚かない。

中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)は政府の提出法案を圧倒的多数でゴム印のように可決するだけ。香港の立法会も同様に「全人代化」していくだろう。全人代でも反対票が少しは出る。今回、中間派の候補者1人が当選したのは、中国から見れば「ちょうど良い」のではないか。

親中派の中でも、伝統的な香港財界の大物現職が落選した。北京が「共同富裕」を掲げる中で香港の土地問題の元凶とみなされ、批判されたことが原因の一つだ。その代わり、中国本土の資本を背景とした新しい財界人や香港に留学した中国本土出身者の団体から当選者が出た。北京が単に民主派を排除するだけでなく、香港の経済界を本土出身者に置き換えようとしていることもうかがえる。

中国が20日に発表した(香港に関する)白書は、選挙結果と同時に出す準備をしてきたものだろう。米国との間で民主主義をめぐる論争が起き、「中国式民主」を一生懸命に主張している。香港の民主主義も、世界に多数ある民主主義の一つで成功していると内外に宣伝するためだ。

だが、今回の選挙が民主主義に反する形で行われたことは明らかだ。日本をはじめ民主主義諸国は、香港内部で発言できない選挙制度の問題点や香港政治の劣化について指摘し続けるべきだ。(談)


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