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月間50万人が利用するCtoCレンタル「女性に評価されるサービスはいずれ男性にも支持される」

ーーどのようにして文化を作ってきたのでしょうか。

私たちのビジョンを伝えることです。私たちが「なぜこのサービスを作ったのか」を正しく伝えることで、共感した人たちが徐々にサービスを使ってくれるようになりました。

そのために重要なのがビジョンをぶらさないこと。例えば2つの記事で、別のビジョンを語っていては「この人のビジョンはなんなのだろう?」と思われますよね。一貫して同じビジョンを語り続けることが重要です。

注意しなければいけないのは、お得感を強調しないこと。最初こそユーザーは集まるかもしれませんが、結局「お得なサービス」というイメージだけが広がってしまいます。それによりビジョンが伝わらず、文化を作りきれないでしょう。

集客のために「お得なサービス」を強調しすぎず、自分たちのビジョンを伝え続けた(TOMORUBA提供)
集客のために「お得なサービス」を強調しすぎず、自分たちのビジョンを伝え続けた(TOMORUBA提供)

ーー関西テレビのテレビ番組「セブンルール」で特集されたりと、村本さんは様々なメディアに露出されていますが、メディアに取り上げてもらうポイントがあれば教えてください。

メディアの人たちが取り上げたくなるネタを持つことです。例えば私は私生活でも様々なものをシェアしており、その様子をSNSで発信しています。それを「セブンルール」で取り上げていただいてからは、その番組を見た他のメディアにも取り上げてもらうようになりました。

ただし、メディアから声をかけてもらったからといって、どこにでも露出すればいいというわけではありません。中には面白おかしく取り上げられることで、ビジョンが伝わらないどころか、意図しないイメージを持たれてしまうことにもなりかねません。正しくビジョンを届けられるのか、という観点でメディアを選定するのが重要です。

ーービジョンを伝えるのに苦労している企業も多いと思いますが、村本さんが意識していることがあれば教えてください。

ビジョンをユーザーの言葉に翻訳して伝えてあげることです。多くの企業がビジョンを掲げていますが、中には「これでユーザーは理解できるのかな」と思うビジョンも少なくありません。ビジョンは伝えるもの、共感してもらうものですから、相手が理解しやすい言葉であるべきです。

私たちも最初は「体験を平等に」というビジョンを掲げていましたが、何度も試行錯誤しながら、今は「お金の使い方を変えましょう」というメッセージに変えました。本質的に伝えたいことは同じですが、言い方を変えるだけでユーザーの受け取り方は違うものです。

今でもビジョンを伝えきれているとは思いませんが、ユーザーに伝える姿勢を忘れずに工夫を続けていきたいと思います。

多様な商品ラインナップと女性向けのサービス作りが成長のカギに

ーー最近では服やバッグをレンタルするサービスもありますが、そのような競合他社と比べてアリススタイルの強みを聞かせてください。

一つは商品ラインナップの多様性です。他のレンタルサービスでは服やバッグなどに特化しているものが多いですが、一方で私たちが取り扱っているのはオールカテゴリー。それができるのは私たちがCtoCだからです。

他社のレンタルサービスは自分たちで商品を管理するため、取り扱うジャンルを絞らなければいけません。私たちは出品をサポートするだけで、商品を仕入れることがないので様々な商品を貸し出せるのです。

多様な商品が並んでいると、時には意外なものが人気になったりします。最近人気なのは「そうめんスライダー」。季節アイテムなので買わずに借りるのは分かりますが、まさかこんな人気が出るとは予想がつきませんでした。お客さんにとっても、楽しんで商品を探してもらえるのではないでしょうか。

ーー他の強みはなんでしょう。

女性向けのサービスとして始めたことです。最近は女性向けのレンタルサービスが増えてきましたが、本来レンタルサービスは男性中心の市場でした。それに対し、私たちは立ち上げ当初、女性に絞ってサービスを展開したのです。

また、最近増えている服やバッグのレンタルサービスは、女性しか使えませんが私たちのサービスは男性も利用できます。女性向けのサービスとして始めたのも「女性ユーザーが多いサービスは、いずれ男性ユーザーも増える」のを読んでのこと。

おかげで、当初は2割もいなかった男性ユーザーが、最近は半数近くにまで増えてきました。

ーー男性ユーザーが増えたきっかけがあれば教えてください。

シェイバーのキャンペーンです。私たちはサンプリング事業も行っており、企業の新製品をキャンペーンで貸し出しているのです。シェイバーのキャンペーンをおこなったことにより、多くの男性にサービスを認知してもらい、それから男性ユーザーも増え続けています。

大企業との連携を実現したいなら「提案すること」「焦らないこと」

ーー最近はBtoCの事業にも力を入れていますねよね。サンプリング事業の他にどのようなものがあるか教えてください。

例えばホテルと連携し、レンタルした商品をホテルで受け取れるようにしました。ホテルにはドライヤーなどのアメニティが備わっていますが、それらに不満を抱えている女性も少なくありません。とは言え、ホテルとしても全室のドライヤーを取り替えるとしたら、大きなコストがかかります。

私たちのサービスを使って、ホテルでドライヤーを受け取れば、荷物を増やさずに旅行の満足度を上げられますよね。ドライヤー以外もレンタルすれば、手ぶらで旅行するのも夢ではありません。

ーーなぜBtoC事業に注力し始めたのでしょうか?

私の中ではCtoCもBtoCも変わりません。いずれにしても「貸す人」と「借りる人」がいて、違うのは受け取り場所が自宅かホテルかだけ。本質的な価値は同じです。

大事なのはレンタルできるシーンを増やし、より多くの人にレンタルを体験してもらうこと。これからホテル以外にも、レンタルできる場所を増やすために法人との連携を強めていくつもりです。

ーー法人との連携を成功させるためのポイントがあれば教えてください。

最初の打ち合わせから「提案」をすることです。私は初めてお会いする企業にも、事前にネットなどで情報を集め、企業の方向性や抱えている課題を予想し、その上で私たちと組むメリットを提案書にまとめて臨みます。

予想が的中すればスムーズに連携できますし、予想が外れても「実はこんな課題がありまして」と本当の課題を聞き出せます。もしも提案書なしで、自分たちの事業を紹介するだけでは挨拶だけで終わってしまいますよね。法人との連携を成功させたいなら、相手のメリットを明示するのがポイントです。


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