• 日経平均26739.03336.19
  • ドル円127.85127.88

コロナに翻弄された相馬野馬追 「来年こそ…」と副軍師の小川さん

福島県相馬地方の伝統行事で、国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追」。毎年7月下旬、3日間にわたり繰り広げられる神事は、2年続けて新型コロナウイルスの感染拡大で規模縮小を余儀なくされた。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故があった年でも開催された野馬追は、地域を災厄から守る大切な行事。「来年こそは本来の形で」。副軍師の小川恵明(えみょう)さん(72)=福島県相馬市、建築業=は、強く願っている。

「来年こそは野馬追を本来の形で」と願う小川恵明さん=福島県相馬市(芹沢伸生撮影)
「来年こそは野馬追を本来の形で」と願う小川恵明さん=福島県相馬市(芹沢伸生撮影)

毎年続けてきた神事

相馬野馬追は千年を超える歴史を持ち、平将門が下総国(現在の千葉県北西部)で、野馬を放ち軍事訓練を行ったのが始まりとされる。勇壮な戦国絵巻は、江戸時代後期の天保の飢饉(ききん)や明治維新の混乱期でも、内容を省略して開催されてきたという。

東日本大震災では騎馬武者を務める人が犠牲になった。流された馬もいた。野馬追が行われる地域の一部は、原発事故の避難指示で住民が散り散りになった。それでも規模を縮小して行われた。

さらなる試練が昨年から続くコロナ禍。昨夏は神事中心の小規模な形で実施された。今年は当初、無観客ながらほとんどの行事を行う予定だった。しかし、6月下旬に野馬追のメイン会場がある南相馬市で感染が急拡大。本番直前、同市に新型コロナの集中対策が発出される事態に陥った。

震度6強の地震も

今年は他にも災いがあった。2月に発生した福島県沖地震。相馬市では震度6強を記録した。「東日本大震災より激しかった」(小川さん)揺れで、小川さん宅は屋根や塀などが壊れ室内も滅茶苦茶に。野馬追で使う甲冑も倒れ、かぶとの角が折れた。「修理を待っている人がいるのに、建築屋が自分の家を先になおせない」と話す小川さん宅の瓦屋根は年の瀬を迎えた今も壊れたままだ。


Recommend

Biz Plus

Recommend

求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)

求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)