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女性の8割が「事務職」願望も…単純作業の求人は減少傾向  RPAで変わる転職市場

女性の約8割が事務職に関心を抱いていることが分かった。女性雇用者数の約3割を占めるという事務職の人気の高さがうかがえるが、実際に仕事をしたことのある人からは、昇給が困難だとする切実な声も。一方、型通りのコンピューター業務を「ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)」で効率化する動きが広がったことで転職市場にも変化があったようだ。

女性の約8割が事務職に関心(Getty Images)※画像はイメージです
女性の約8割が事務職に関心(Getty Images)※画像はイメージです

厚生労働省によると昨年の女性雇用者数の総数は2703万人で、そのうち29.1%にあたる786万人が事務従事者を占めた。職種としては最多で、2位以降の専門的・技術的職業従事者、サービス職業従事者をそれぞれ約10%も上回っている。

女性向け転職情報サイト『女の転職type』を運営するキャリアデザインセンターは11月15日~28日、事務職に関するインターネット調査を実施。事務職未経験の女性に関心の度合いを聞いたところ「すごくある」が40.7%、「どちらかというとある」38.0%で、約8割が関心を持っていると回答していた。同社は10月、営業職についても同様の調査も行ったが、このときは「まったくない」が39.9%、「どちらかというとない」が32.4%、関心があると答えたのは約2割にとどまり、大きな差がみられた。

未経験者からの人気は高いようだが、その内実はやはり甘くない。事務職に就いたことがある女性に聞いたアンケートでは、サポート的な業務やルーチンワークが多いとする意見が目立ち、給与が低い、または上がりにくいといった切実な声も少なくなかった。

未経験者も実情を把握しているようで、未経験者らが抱く事務職のイメージについて聞いたアンケートでは経験者の声と重なる部分が多かった。その一方で残業が少なく、経験がなくても挑戦でき、どこでも通用するスキルが身につくといった印象を持たれており、こうした期待感が事務職の人気を押し上げているとみられる。

RPAが仕事を奪う?

働き方改革の一環で、コンピューターで資料に数字を入力するといった単純作業にかける労力を削減しようとRPAを導入する企業が増えている。新しいシステムによって以前より少ない人数でも仕事が回るようになることも考えられるが、それが事務職の求人の減少に直結するとは限らない。実際は単純作業が減った分、課題解決の要素がある仕事や、専門性、柔軟性を求める業務内容が増える傾向にあるようだ。

『女の転職type』の小林佳代子編集長はこう解説する。

「コロナ禍の影響がなかった2019年と比較すると、『女の転職type』に今年掲載した事務職の求人は約120%で増加していました。職種を細かいカテゴリで見ると『企業受付・受付事務』が約90%に減少し、『営業事務』は約140%に増加しています。パソコン関連の事務作業は効率化されても、その情報を使って企業活動をサポートする営業事務のような需要は続いていると考えられます。一方で、受付のような専門性が低い、介在価値が少ない事務関連業務は縮小している傾向がありそうです」

同サイトでは近年、労働者派遣法の“3年ルール”に縛られずに長期間働ける「無期雇用派遣」の求人の掲載が安定して続いており、企業が事務スタッフにも経験値と専門性を求める向きもあるという。

事務職は企業活動を支える縁の下の力持ち。最新の業務システムが導入されても活躍の場が急になくなることは考えにくいが、時代に合わせてスキルアップを求められる部分は他の職種と何ら変わりがないようだ。

女性の転職市場全体でみても単純なオペレーション作業の求人は減っており、採用については「コミュニケーション力を評価する企業が増えた」(小林編集長)としている。


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