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転売市場も一因か キャンプブームの裏で盗難被害相次ぐも6割が「防犯対策せず」

新型コロナウイルス禍の影響で空前のブームに沸くキャンプ場。オフシーズンの冬季も「冬キャンプ」が賑わいを見せているが、キャンプ場では今、盗難被害が問題化している。キャンプ用品の高価格化や需要増加に伴う品薄状態が背景にあると見られ、転売目的などで手に入りにくい人気アイテムを狙う犯行が後を絶たない。ただ、キャンプ・アウトドアメディア「TAKIBI」の調査では、約6割のキャンパーが防犯対策を講じていないことも判明。TAKIBI編集長の小林弘治さんは「被害に遭わないためにも、キャンプ中の防犯意識を高める必要がある」と注意を呼び掛けている。

あなたのキャンプ道具も狙われているかもしれない(Getty Images)※画像はイメージです
あなたのキャンプ道具も狙われているかもしれない(Getty Images)※画像はイメージです

テントごと盗まれるケースも

大型のテントにスタイリッシュなテーブルやチェア、ランタンに焚き火台、さらにはポータブル電源やアウトドアストーブに至るまで、まるで家のような住空間を作り出すアイテムが次々と登場しているキャンプ用品市場。一方でこれらのアイテムをめぐる盗難事件も報告され、テントがナイフで切り裂かれるといった悪質な手口も報じられている。

狙われやすい状況は持ち主がテントから離れたタイミングや就寝時。特に最近増えているソロキャンパーは狙われやすく、トイレに向かったわずかな時間に狙われることもある。小林さんによると、ミニマムなスタイルで寝泊まりするソロキャンパーの中には、少し離れた隙にテントごと盗まれたというケースもあるという。

こうした盗難事件が顕在化したのは「キャンプブームが始まったここ2、3年に顕在化してきた」(小林さん)。そのためか、キャンパーの防犯意識はまだそれほど高まっていないのが現状だという。

全国の18~65歳の男女2000人を対象に、キャンプ場での防犯対策の意識についてアンケートを実施したところ、「対策をしていない」と答えた人は全体の59%を占めた。

一方、「防犯対策をしている」と回答した41%の人たちにどのような対策を行っているかを尋ねてみると、最も多かったのはテントの開閉部にあるジッパーに南京錠などを使って「鍵をかける」が23%。次いで防犯ブザーを鍵の開閉と連動させるなど「音で知らせる」が21%、「貴重品は常に身に着けておく」17%、「貴重品は車内に入れて管理する」10%という結果だった。

このほか、「防犯カメラを付ける」「人感センサー・ライトを設置する」「テント内のライトを常時点灯しておく」といった対策や、中には「見張りを立てる」という回答も寄せられた。

防犯対策を行う人たちのキャンプスタイルを調べたところ、最も多かったのは「ファミリーキャンプ」で42%、次いでソロキャンプ30%という結果に。「複数人でキャンプする」という点ではファミリーキャンプと同様の形態ながら、グループキャンプが12%と最も防犯意識が低い結果となった。

ブームの背景にある転売市場

盗難事件が発生している背景には、キャンプ道具そのものに対する急激なニーズの高まりがあるとみられる。高価格帯でブランド化するメーカーがある一方、ハンドメイドのアイテムなど希少性の高い商品の中には欠品、品薄状態が慢性化するものも続出しており、急拡大する需要に市場が追い付いていない状況があるという。

一方、フリーマーケット・アプリでは、人気が高い商品ほど高値で取引され、中には本来の定価を大幅に上回る価格で取引されているアイテムもある。小林さんは「単に稀少なアイテムを手に入れたいという動機に加え、こうした転売市場も盗難を助長する一因となっている可能性がある」との見方を示す。

解放的な気分でつい防犯意識が緩みがちになるキャンプ場では、知らない人が近くにいても分かりにくいのが実情。残念ながら、必ずしも「自然を愛する人に悪い人はいない」という状況ではなさそうだ。「冬キャンプ」ブームで冬季もキャンプに出掛ける人が増えている。防寒対策で道具が増えるシーズンこそ、特に用心が必要だ。


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