テレワーク? 出社?…オンライン授業が新成人の「理想の働き方」にも影響

    新型コロナウイルス禍で学生生活を過ごし、今年新成人を迎える約7割の学生が「理想の働き方」について、テレワークの両方を取り入れた「ハイブリッド型」が望ましいと考えていることが、グループウェア開発などを手掛けるサイボウズ(東京)の調査で分かった。一方、約2割の学生が「通勤出社のみ」を希望。このうち、7割近くの学生がコロナ禍でも対面授業が多かったことも判明した。大学や専門学校などでの授業形態が希望する働き方の将来像にも影響を及ぼしている可能性がありそうだ。

    学生時代のオンライン授業の経験が「働き方」のイメージに影響?(Getty Images)※画像はイメージです
    学生時代のオンライン授業の経験が「働き方」のイメージに影響?(Getty Images)※画像はイメージです

    固定された働き方に不安

    学生438人にの授業形態は「オンライン授業のみ」や「どちらかというとオンライン授業が多い」が計33.4%と3分の1を占めた。「オンライン授業も対面授業も同程度」(18.7%)との回答を合わせると過半数の学生がオンラインの授業環境に身を置いていた。

    (サイボウズ提供)
    (サイボウズ提供)

    こうした学生に「社会人になったらどのような働き方がしたいか」と聞いたところ、通勤とテレワークの両方を取り入れた「ハイブリッドワーク」を希望する人が全体の74.0%を占めた。働く日時の設定についても「自分の裁量で選択」を希望した学生が44.3%。「会社の指示」(29.7%)を上回る結果になった。

    「通勤出社のみ」に対する不安については、「感染不安」のほか、効率面や体力面での「勤務への負担感」といった回答が寄せられた。

    これに対し、テレワークに対する不安については人間関係が築きにくいといった「コミュニケーション面での不安」、孤立感ややる気、仕事が覚えられないといった「自身のコンディションへの不安」、「通信環境への不安」が挙げられている。「固定した働き方」については、効率面や有事対応の面で「柔軟な対応ができない不安」があるようだ。

    一方、理想の働き方を「通勤出社のみ」としたのは19.4%と少数派だったが、このうち68.2%の学生が「対面授業の経験が多い」と回答した。大学や専門学校などでの授業形態が将来の働き方のイメージにも少なからず影響を及ぼしている可能性がうかがえた。

    「理想の社会人」で大谷翔平選手がランクアップ

    また、「理想の社会人像」について尋ねたところ、前回の2019年調査と同様、自身に身近な親の存在や経営者・社長を挙げる意見が上位を占めた。ただ、米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手の名が経営者・社長と並んで4位にランクイン。前回調査の9位から飛躍した。昨年12月に日本の民間人として初の宇宙旅行を成し遂げた実業家の前澤友作氏は、前回の10位から少しランクアップして8位に上がった。

    前回調査でランクインしていたソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長と実業家の堀江貴文氏の名が消え、代わってタレントの櫻井翔さんと石原さとみさんが10位にランクインした。


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