世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は12日の記者会見で、新型コロナウイルスの新変異株オミクロン株が「(確認された)ほとんど全ての国で、急速にデルタ株から置き換わっている」と述べた。オミクロン株は重症化しにくいとされているが、「特にワクチン未接種者にとっては危険なウイルスであり続けている」とし、ワクチン接種の重要性を強調した。
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テドロス氏は「アフリカではまだ85%以上の人が1回の接種も受けていない」と指摘。世界的なワクチン供給の偏りを是正しない限り「このパンデミック(世界的大流行)の急性期を脱することはできない」として、発展途上国での接種完了者率の向上を訴えた。
WHOに過去1カ月に提出された遺伝子解析のうち、オミクロン株は58%を占め、デルタ株の41%を上回った。(共同)