• 日経平均26661.98-15.82
  • ドル円127.34127.37

運転手向け「ドラ飯」を提案する秋田県トラック協会長

秋田県トラック協会会長 赤上信弥さん(67)

「ドラ飯」試食会で披露された「とり唐揚げ定食」を手にする秋田県トラック協会の赤上信弥会長=秋田市(八並朋昌撮影)
「ドラ飯」試食会で披露された「とり唐揚げ定食」を手にする秋田県トラック協会の赤上信弥会長=秋田市(八並朋昌撮影)

秋田県トラック協会の会長として、移動中の食事で栄養が偏りがちなトラック運転手の健康を守ろうと、「ドラ飯(ドライバー飯)」を提案する。塩分控えめでバランスがいい県の「秋田スタイル健康な食事」認証を受けつつ、力仕事にも耐えられる「ドラ飯」だ。試食会で寄せられた意見や指摘を参考に改善を加え、今春までには「定食の第1弾を発売したい」と意気込む。

昨年末、秋田市で第1回試食会を開いた。定食2種の試作を依頼したのは、「うちで飯を食べたドライバーは東京まで腹を空かさず到着させる」を信条に食事を提供し、「河ドラ」と親しまれている河辺ドライブイン(同市)。

とり唐揚げ定食は、大ぶりな唐揚げ7個にサラダ、みそ汁、リンゴが付く。塩分は控えめだが、唐揚げはニンニクなどの下味と酢を使ったつけダレ、肉野菜炒めは肉の代わりに大豆ミートを使い、野菜自体のうま味を出す調理法で、食べ応えを十分感じさせる。

「ドラ飯」を思い付いたのは2年ほど前。協会が主催する健康セミナーを自ら受講して「食事が健康の基本だと痛感した。トラックドライバーは高齢化や人手不足が問題になる中で、移動中の食事はでき合いの弁当ばかりで塩分や脂肪が多く栄養が偏りがち。これを何とかしないといけないと思ったんです」という。

所属するドライバー約8000人を対象に調査すると、改めて偏った食事が浮かび、街の食堂で提供する定食の試作を急いだ。

「試食会では作り手や栄養士、現場のドライバーなどから貴重な意見や指摘をいただいたので、完成に向けて生かしたい」

地元秋田市への製鉄所誘致計画を知って秋田大鉱山(現・国際資源)学部で金属材料を学んだが、卒業時は製鉄不況で誘致計画はなくなり他社の採用も皆無。就職浪人して夜学で経理を学び、食品流通などの秋田市場運送(同市)に入社した。平成22年から社長を務める。

県トラック協会では青年部会長時代に「物流の大切さを知ってもらおう」とトラックで小学校を訪問する「物流交流授業」を始め、訪問校は300校に及ぶ。「子供たちは目を輝かせて交流し、多くの子がトラックドライバーになりたいと言ってくれる」という。

次代のドライバーのためにも「ドラ飯を日常的に健康な食事を心がけるきっかけにしたい。そして〝秋田でトラックドライバーになれば健康になれる〟といわれるまでにしたい」と意欲は尽きない。(八並朋昌)


Recommend

Biz Plus

Recommend

求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)

求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)