【令和4年 成長への展望】鹿島社長 天野裕正さん(70) 洋上風力、リスク避け施工者として参加

    --社長に就任して半年が経過した

    鹿島建設の天野裕正社長=7日、東京都港区(桐山弘太撮影)
    鹿島建設の天野裕正社長=7日、東京都港区(桐山弘太撮影)

    「新型コロナウイルス流行による甚大な被害はなかったが、建設業界は景気の影響が遅れて出てくるので、漠然とした不安がある」

    --海外事業の現状は

    「欧米ではコロナ禍のEC(電子商取引)需要により、倉庫やテナント事業が活況で、あと2~3年続くとみている。また、テレワークが思っていたより有効で渡航制限の影響は少なかった」

    --資材、原油の高騰が続く

    「早めに発注するなど直接影響を受けないような工夫はするが、資材が上がるというのは非常に怖い。(高止まりは)しばらく続くだろう」

    --業界再編の声も上がっているが

    「(それぞれ)会社の規模や影響度、大きさも違う。ゼネコン同士が一緒になっても作業効率が倍になるわけではない。まずはよりよい品質をより安く提供することだ」

    --国内初の商用洋上風力発電所を建設中だ

    「今後、洋上風力発電の案件はいくつか出てくるので、受注に向けて努力していく。(自ら)事業者になるという選択も出てくるが、リスクは大きい。われわれの中核は請負業であることから、施工者として参加したい」

    --洋上風力の工事に必要な大型クレーンを搭載した自己昇降式台船(SEP船)の保有は

    「日本はこれから何基建設されるのかなど見込みを立てる。(その上で)所有がいいのかリースがいいのか、投資の額が巨大なので一番リスクのない方法を探る」(飯嶋彩希)


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