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H3ロケット、打ち上げ再延期 エンジン不具合で

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は21日、今年度内の打ち上げを目指して開発中の次世代大型ロケット「H3」初号機の打ち上げを延期すると発表した。不具合が見つかっていた新型の主力エンジンの再設計中に新たな問題が見つかり、対策が必要になったため。当初計画では令和2年度の発射予定だった。延期は2回目。打ち上げ時期は未定という。

H3ロケットのイメージ(JAXA提供)
H3ロケットのイメージ(JAXA提供)

H3は主力ロケットH2Aの後継機で、三菱重工業と共同で開発している。H2Aロケットと比べ、輸送能力の向上や約100億円とみられる打ち上げ費用の半減などを目指している。

2年5月の主力エンジンの燃焼試験の中で、燃焼室の壁に14カ所の小さな穴が生じたほか、推進剤をエンジンに送り込むターボポンプのタービンの羽根にもひびが見つかり、対策のため打ち上げを1年延期していた。

開発を担当するJAXAの岡田匡史プロジェクトマネジャーによると、この2つの不具合については、燃焼室内の燃焼温度を抑えたり、タービンの設計変更で改善できた。ただ、再設計したタービンの試験を進める中で、別の原因による不都合な振動現象が生じるなどの新たな課題が見つかり、設計の見直しが必要となったという。

再延期した打ち上げ時期のめどについては、選択する対応策によってばらつきがあるため、現時点では不確定だという。

初号機では地球観測衛星「だいち3号」の打ち上げが予定されていた。H3は将来的に、火星衛星探査機や米国主導で開発する月周回基地「ゲートウエー」などに物資を運ぶ無人補給機「HTV―X」の打ち上げにも使われる計画で、今後の宇宙開発への影響が懸念される。

岡田氏は「エンジンの完成でいうと、あと一歩だ」とした上で、「慎重かつ確実に仕留めないといけない。エンジンの開発計画は現在、比較検討しながら具体化しており、どの道を進むかはベストを探したい。なるべく早く色んなミッションへの影響を抑えるような形で仕上げていきたい」と話した。


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