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たばこの吸い殻ポイ捨て楽しく解決、ゲーム感覚で SNS活用し清掃活動を可視化

ゲーム感覚を取り入れ、たばこの吸い殻やごみのポイ捨て対策、マナー啓発に取り組む動きが広がっている。キーワードは〝楽しく〟。社会貢献への関心の高まりを背景に、世代といった垣根を越えて参加者が集まることも特徴となっている。SNSなどを活用するためデータを蓄積できる利点もあり、ごみの多い地域や清掃状況を可視化でき、効率的な喫煙所の設置や環境美化活動につなげることができるという。

東京都豊島区はゴミ拾いSNS・ピリカを活用。ゴミ拾いには「ありがとう」ボタンを押すことができる(同区提供)
東京都豊島区はゴミ拾いSNS・ピリカを活用。ゴミ拾いには「ありがとう」ボタンを押すことができる(同区提供)

鉢巻きを締めたように見える「団長」、地面に同化した「カメレオンスイガラ」…。これらは灰皿に戻ることができず、路上で迷子になった、たばこの吸い殻モンスターたちの名前だ。

公衆喫煙所の「THE TOBACCO(ザ・タバコ)」を運営するコソド(東京都渋谷区)は昨年12月から、インターネット上でたばこのポイ捨てを解決するためのプロジェクト『ポイ捨て図鑑』を展開している。

参加者は発見した吸い殻を撮影。モンスターに見立てて名前をつけ、位置情報とともに投稿する。渋谷区など都内8区が投稿対象エリアで、600件以上のモンスターが集まっている。

個性豊かな吸殻モンスター。ポイ捨てのない社会を目指す新発想の社会貢献『ポイ捨て図鑑プロジェクト』(コソド提供)
個性豊かな吸殻モンスター。ポイ捨てのない社会を目指す新発想の社会貢献『ポイ捨て図鑑プロジェクト』(コソド提供)

プロジェクトの端緒は、喫煙場所を探すたばこ難民問題だった。改正健康増進法の全面施行によって、屋内は原則禁煙に。コロナ禍で屋外の喫煙所も閉鎖が相次ぎ、路上喫煙やポイ捨ての問題が浮上した。

同社の山下悟郎社長は、「真正面から『ポイ捨てはやめよう』と訴えても伝わりにくい。PRイベントでは、参加者の8割が非喫煙者だった。まずはゲームのように楽しみ、『こんなに吸い殻が落ちているのか』と気づいてほしい」という。

プロジェクトではデータを蓄積するため、街のポイ捨ての状況を数値で把握できる。山下社長は「必要な地域への喫煙所設置といった対応を検討していく。吸う人も吸わない人も快適に過ごせる街づくりを実現させたい」と話している。

一方、東京都豊島区は昨年9月から、ごみ拾いSNS「ピリカ」を活用したごみ拾い実証実験『としまクリーンUPチャレンジ!』に取り組んでいる。

同区は、池袋駅周辺道路のガム取り活動をはじめ、赤いユニホーム姿のとしまシルバースターズによる清掃活動など、あの手この手で環境美化を進めてきた。

同区環境保全課の村山康介課長は「ごみ拾いは、改まったボランティア活動という印象。気軽で楽しくなければ広がらず、続いていかないと考えた」とピリカ活用について説明する。

同区が目指すのは、地域住民が〝当たり前のこと〟として実施してきた清掃活動の可視化。効率的な活動計画をはじめ、幅広い世代や企業の参加につながると考えた。

ピリカでは、拾ったごみや清掃活動の様子を投稿し、投稿にはモチベーションにつながる「ありがとう」で反応。拾い続けるとバッジが付与され、バッジの色も変化していくなど、ゲーム感覚で集める醍醐味(だいごみ)を味わえる。4カ月間で拾われたごみは、ペットボトルや吸い殻など約9万個。「ありがとう」は1万8千件を超えている。

村山課長は「コロナ禍で大規模な清掃活動はできないが、SNSを活用することで少人数での継続的な清掃活動が可能に。小学生の親子も楽しんでいる。ごみを拾う人が多くなることで、ごみを捨てづらい環境をつくっていく」としている。

現代ならではのツールを活用した気軽な社会貢献活動の広がり。ポイ捨てをしないといった喫煙マナー啓発や喫煙所整備、環境美化への取り組みにつながっていきそうだ。


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