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蔓延防止 懐疑的だった大阪知事も一転要請

新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」による感染拡大を受け、大阪、京都、兵庫の関西3府県と北海道、福島県、茨城県、栃木県、静岡県が21日、新たに「蔓延(まんえん)防止等重点措置」の適用を政府に要請した。他に5県も準備。政府が追加を正式決定すれば今月9日から先行適用の3県を含めて計29都道府県に上り、全国の半数超が対象地域に入る見通しとなった。

記者の質問に答える大阪府の吉村洋文知事=21日午後2時56分、大阪市中央区の大阪府庁(鳥越瑞絵撮影)
記者の質問に答える大阪府の吉村洋文知事=21日午後2時56分、大阪市中央区の大阪府庁(鳥越瑞絵撮影)

大阪府が、蔓延防止等重点措置を政府に要請した背景には「経験のない感染拡大」(府幹部)が招く病床逼迫(ひっぱく)に加え、コロナ以外の一般医療を制限することへの懸念がある。吉村洋文知事は新変異株「オミクロン株」対策としての効果に懐疑的な見方を一時示していたが、感染拡大抑止と社会機能維持の両立に向けて取り得る対策は限られ、苦悩した末の決断だった。

「病床の逼迫をみると、何もやらないという判断にはならない」。21日の対策本部会議後、吉村氏は記者団に重点措置要請の理由を説明した。「だいぶ悩んだのか」と問われると「もちろんそうです」と答えた。

21日の病床使用率は40・5%。会議では、23日ごろに自粛要請の基準「大阪モデル」で「非常事態」を示す赤信号点灯の目安である50%に達するとの見通しが報告された。

重点措置適用を受けた感染「第4波」で死者の増加を招いた「苦い経験」(府幹部)もあり、今月6日の時点で吉村氏は重点措置に関し「拡大を抑えられるか疑問がある」としていた。

しかしオミクロン株の爆発的拡大により、病床使用率の上昇とは別のリスクも顕在化した。

患者の搬送先が決まらない救急搬送困難事案は19日に第4波以降最多の153件に上り、会議で府幹部は「一般医療とコロナ医療がフル運用となり、救急の受け入れが困難になっている」と危機感を示した。

吉村氏は今回の要請について、「法律上は重点措置と緊急事態宣言しかなく、重点措置をやった方が感染拡大の山を下げる効果があると思う」と政府の基本的対処方針を踏まえた基準に従った判断だと強調した上で、こう〝恨み節〟を漏らした。

「それ以外に適切な方法があるなら教えてもらいたい」


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